川口春奈・宮迫博之の活躍で既存ユーチューバーに損失が発生する!?

 川口春奈が1月31日に開設した公式YouTubeチャンネルの「はーちゃんねる」が、わずか20日間で70万人もの登録者数を集めている。この時点で動画はまだ4本に過ぎないものの、そのうち2本は早くも500万回再生を突破。早くもトップユーチューバー入りを果たした形だ。
 
 その川口より2日早くYouTubeデビューを果たした宮迫博之も、60万人の登録者数を集めている。動画の投稿は毎日継続し、再生回数はすべて10万回の大台を上回っているという人気ぶりだ。そんな2人の台頭が、既存のユーチューバーにとって脅威になっているというのである。ネット系ライターが指摘する。

「ユーチューバーの主な収入が、再生回数に応じた広告収益であることは広く知られるところ。この広告収益を巡って世間では《1PVあたり0.05~0.2円》といった相場が独り歩きしていますが、こういったPV単価は決して保証されているものではなく、月間の収益が確定してから逆算されるものです。その月間収益が、川口や宮迫の活躍により減ってしまうと噂されています」
 
 広告収益の原資は、YouTubeを運営するグーグルが集めた広告料だ。YouTubeではそこから一定の割合をユーチューバーに支払っており、ユーチューバー全員の収益を合算した金額にはおのずと上限が存在することになる。つまり、誰かが多く取れば他人の取り分が少なくなる奪い合いという仕組みになっている。

「川口や宮迫が現在のペースを維持できれば、いずれは月間で数百万円の広告収益を手にし、年間では1億円プレーヤーになることは確実。その1億円は他人の稼ぎを削り取ることで生まれる形となります。それゆえ既存ユーチューバーにとっては、新たな人気ユーチューバーの出現で自分の稼ぎが減る恐れがあるのです」(前出のネット系ライター)
 
 ということは、フィッシャーズやHIKAKIN、はじめしゃちょーといった人気者たちは、川口や宮迫の参入を快く思っていないのだろうか? ネット系ライターが続ける。

「むしろ逆でしょうね。短期的に見れば自分たちの収益を削るように思えますが、世間に名の通った芸能人の参入がYouTube広告の呼び水となるのは確実。動画広告は未だに成長分野であり、これまでは企業の宣伝費を扱う決裁権者が《はじめしゃちょー?誰それ》と思っていたものが、今後は《川口春奈ってあの美人女優の!?》と意識を変えることになるでしょう。そうやって企業の動画広告参入がさらに増えていけば、ユーチューバーに還元される広告費もふくらんでいくわけです」
 
 米グーグルが2月3日に発表した2019年の収支では、YouTube広告の収益が年間で151億ドル(約1兆6700万円)にも上ることが明かされた。しかも、2年連続で35%前後と猛烈な伸びを見せており、ユーチューバーはまだまだ有望な稼ぎ口であり続けるようだ。

(北野大知)

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