菅官房長官「週1億枚供給」宣言でも「本当にマスクは足りるのか?」の大疑問

 菅義偉官房長官は2月12日の記者会見で、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受けて、来週以降、毎週1億枚以上を供給できる見通しであると発言し、ネット上では賛否両論が巻き起こっている。

 菅氏は午前の会見で、「1月28日に(国内メーカーへ)増産を強く要請した」といい、「24時間生産などの態勢強化で、毎週1億枚以上供給できる見通しができている」と述べ、品薄が解消される時期については午後の会見で「早ければ来週から」という見解を示している

 2018年の国内でのマスク生産量は約11億枚となっているため、毎週1億枚以上となれば大幅な増産となる。経済産業省によれば、増産に向けた設備投資を行うメーカーに対しては補助金を交付する方針で、補助金は製造ライン1本につき3000万円を上限として国の予備費から補助するという。

 これにネット上では、《菅官房長官の発言が事実であれば、官民一体となって取り組んでいるということ。彼らの危機管理意識には敬意を表する》《ようやく明るい兆しが見えてみたようでほっとする》など評価する声がある一方で、《毎週1億枚生産したとしても、人口から見れば1週間に1人1枚しか使えない計算。ぜんぜん足りないのでは》といった指摘も飛び交っている。

「マスクが増産されたとしても、個人の買い占めもあるでしょうし、中国などへの転売を目的とした業者の買い占めも考えられる。毎週1億枚以上で品薄状態が解消されるかどうかは、微妙なところなのでは」(経済ジャーナリスト)

 16日以降のマスク売り場に注目だ。

(小林洋三)

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