埼スタの五輪使用で浦和レッズが「駒場」で試合!思い出される「出島事件」

 1月22日、Jリーグが今シーズンの全日程を発表した。そこで注目を集めているのが、浦和レッズだ。

「浦和のホームスタジアムである埼玉スタジアムが東京五輪で使用されるため、約2カ月にわたって使えなくなります。その間はアウェーの試合が中心になりますね。ただ、7月5日の第21節札幌戦は浦和駒場スタジアムで開催されます」(スポーツ紙記者)

 浦和駒場スタジアムは埼スタが完成する前、浦和のホームとして多くの試合が開催されたスタジアム。リーグ戦は09年を最後に試合が行われていないが、今も「聖地」と呼ばれ昔からのファンにとっては懐かしい場所だ。久々の試合開催を楽しみにしているサポーターも少なくない。

 だが、駒場で浦和レッズが作ってきた長い歴史の中には、思い出したくない事件もある。通称「出島事件」だ。駒場スタジアムのアウェー席は他の応援席から隔離されているため、鎖国体制時の長崎の出島にちなんで「出島」と呼ばれていた。そこで起きた事件が「出島事件」。

 01年4月に行われたFC東京との試合でのこと。試合終了後、浦和のサポーターが出島の出口に殺到。FC東京のサポーターを数時間に渡って出島から出られなくした。

「きっかけはFC東京のサポーターがトゥット選手の応援歌を歌ったことでした。トゥットは前の年までFC東京に所属していて、この年に浦和に移籍したんです。東京サポはトゥットの移籍を祝福し応援するつもりで応援歌を歌ったのですが、浦和サポーターは侮辱と受け取った。そこで怒った浦和サポが出島を取り囲む事態に発展したんです」(スポーツライター)

 今年、浦和駒場スタジアムで試合をするのはコンサドーレ札幌。監督は12年から17年まで浦和レッズの指揮を執ったミハイロ・ペトロヴィッチ。因縁がないわけではない。サッカーファンは固唾をのんで見守っている。

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