J3大宮に「レッドブルが経営参画」報道で期待される「人件費30億円超え」の大改革!

 世界的なエナジードリンクメーカーの「レッドブル」は、コンストラクターズ(製造者部門)で2連覇を果たし、今シーズンもトップ独走中のF1をはじめとして、エクストリーム系やeスポーツなど、幅広いスポーツを支援していることで有名だ。中でも、モータースポーツと並んで近年力を入れているのがサッカーである。

 現日本代表の南野拓実や宮本恒靖日本サッカー協会会長らがかつて所属したオーストリア1部のレッドブル・ザルツブルグは、レッドブルグループがクラブを買収した05年以降の19シーズンで優勝14回を誇る。

 また、ドイツ1部のRBライプツィヒも、09年の買収当時は5部リーグだったが、16年には1部昇格。以降はリーグ戦で毎年6位以内、カップ戦で2度優勝するなど今や国内有数の強豪チームとなっている。

 他にも米国やブラジルでもクラブを所有しているが、そんなレッドブルに新たに加わるとされているのがJ3の大宮アルディージャだ。今年2月に一部メディアが噂として伝えていたが、6月27日に「朝日新聞デジタル」が複数の関係者への取材から経営参画の方針を示していることが明らかになったと報じている。

「レッドブルのサッカークラブは、基本的に中堅以下や下部リーグのクラブを買収して豊富な資金を投入します。そうして早期に1部昇格を果たし、国内リーグの強豪を目指すという戦略ですね」(スポーツ紙サッカー担当記者)

 大宮はいまでこそJ3に甘んじているが、05~14年、16~17年シーズンはJ1に在籍しており、クラブとしての実績は十分だ。今シーズンはJ3首位(7月1日現在)のため、2年後にはJ1復帰というシナリオも現実味を帯びている。

「23年シーズンのトップチームの年間の人件費が30億円を超えていたのは、浦和、神戸、川崎F、横浜FMの4クラブだけ。同年の大宮の人件費は7億9200万円でしたが、レッドブルの潤沢な資金力をもってすれば大宮がこれに加わる可能性は高いでしょうね」(前出・記者)

 大宮のホームタウンがある埼玉県さいたま市は、Jリーグ最大のビッグクラブ、浦和レッズの本拠地でもある。「レッドブル大宮」として強豪の仲間入りを果たせば、ダービーマッチはこれまで以上に盛り上がるはず。

 正式な経営参画発表はまだ行われていないが、レッドブルがどんな大盤振る舞いで大宮を強豪チームに仕立て上げるのか、楽しみにしているファンも多いに違いない。

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