サポーターの「声出し」で罰金2000万円/スポーツ界「感染パニック」大激震(3)

 プロ野球と双璧の人気を誇るサッカー・Jリーグの場合は─。

「Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」に沿って、サポーターの応援規制を段階的に緩和してきた。

「スタジアムに『声出し応援エリア』を設け、ステップ1で3000人、ステップ2で7000人を上限に声を出しての応援が解禁されてきた。さらに、7月30日〜8月14日にかけてステップ3に移行。一部を『運営検証試合』に設定して、スタジアムの収容人数の50%以下であれば、主催クラブの裁量で『声出し応援エリア』を拡張できるようになりました」(スポーツ紙デスク)

 もちろん、不織布マスクの着用はマスト。飛沫を拡散させる恐れのある鳴りものやメガホン、密を作りかねないハイタッチや肩組みも禁止事項にあたる。

 だが、そんなルールもお構いなしの傍若無人なふるまいも忘れてはならない。5月21日の浦和レッズ対鹿島アントラーズ戦の前には、目に余る〝迷惑行為〟が確認された。

「声を出しての応援が禁止された試合で、60人近くの浦和サポーターがレッズのクラブバス到着前後に集団で約10分間声援を送っていた。同様の事案は7月2日のガンバ大阪戦でも行われています。ところが、毎回Jリーグから注意されるのはクラブ側。今回も譴責(けんせき)と2000万円の罰金が科せられることに。10以上ある私設応援団の集合体で形成される浦和サポーターを統制することは長年の課題です」

 今後の違反行為については、勝ち点の没収や無観客試合を視野に入れた厳罰化も視野に入っている。それだけに、クラブ側がサジを投げるわけにはいかないのだ。

*スポーツ界「感染パニック」大激震(4)につづく

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