「鳥貧民」とヤジが飛ぶ「鳥貴族」赤字転落の“なぜ”

 3月8日、焼き鳥チェーンの「鳥貴族」が、2019年7月期の損益予想を7億4700万円の黒字から3億5600万円の赤字に下方修正すると発表した。鳥貴族の赤字は2014年の東証一部上場以来、初めてのことになるが、いったい何があったのか。

「ここへ来て、一昨年の秋の値上げの影響が出てきていると言われます。鳥貴族は当時、人手不足による人件費の高騰を理由に全品280円から298円へと値上げをしたことで客離れが進んだとされる。加えて、DINAMIXが運営する『鳥二郎』やモンテローザ運営の『豊後高田どり酒場』などの類似店は、それぞれ270円、280円均一の据え置きで追随せず、こちらに客が流れたとも見られています」(飲食店コンサルタント)

 さらに、昨今のコンビニでの焼き鳥販売が軒並み充実してきている点も、見逃せない理由とされるが、今回の鳥貴族の赤字転落のニュースを受け、ネット上では《鳥貴族から没落して鳥貧民か》といった店名を使って皮肉る声も相次いでいる。

「鳥貴族では、17年に『うぬぼれチャレンジ1000』という、関東・関西・東海の3商圏で1000店舗、営業利率8%という中期経営計画を発表していましたが、この計画も断念するといいます。同社ではあくまで焼き鳥一本で勝負の短業態にこだわり続けており、値を戻さないのであれば、今後は食材のアピールや店舗数を削減するぐらいしか策がない。厳しい状況です」(経済ライター)

 こうなったら、社長の大倉忠司氏の息子・関ジャニ∞の忠義の力を借りるしかない?

(小島洋三)

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