昨年7月、滋賀県のボートレースでわざと負けて見返りに現金を受け取ったとして、1月8日、元競艇選手の西川昌希容疑者と親戚の会社員がモーターボート競走法違反(競争の公正を害する行為、収賄)の疑いで名古屋地検特捜部に逮捕され、競艇ファンからは怒りの声があがっている。
「地検特捜部によれば、西川容疑者は会社員と事前に連絡を取り合い、昨年7月2日にびわこモーターボート競走場でおこなわれた2つのレースでわざと4着と2着になり、その見返りとして300万円を受け取ったとされています」(社会部記者)
西川容疑者は昨年、「八百長を指摘する事実無根の書き込みをされ、競走会に聴取された」と知人に話しており、その後、突如として競艇界から引退していた。また、「中日新聞」の報道によれば、会社員の方には億単位の預金があったといい、他にも余罪がある可能性も指摘されている。
競艇ファンからは、《西川のレースはあまりにもおかしかったからな》《長年ボートレースを観ているが、不自然なレース展開はままある》《本当に八百長やったのはこいつだけか?》など今回の八百長は氷山の一角とする意見も多く見られた。
「問題となったレースの一つでは、転覆艇が近くにある場合は他の艇を抜いてはいけないという決まりがあるのですが、西川容疑者があまりにも減速したため、後続艇が追い抜かざるを得ない状態になり、ペナルティを受けるという不自然な事態が発生。レース直後から八百長を疑う声が多くあがっていました。ただ、競艇の八百長は昔からファンの間で問題視されており、疑わしいレースを取り上げる専門のブログがあるほど。今回の逮捕でよりファンの疑いの目は強くなっているように思います」(競艇に詳しいライター)
実情は定かではないが、真面目に実力を磨き続けている選手にとっては迷惑千万な事件だろう。
(小林洋三)