元埼玉西武ライオンズの中継ぎ左腕で、17年には侍ジャパンの一員として「アジアプロ野球チャンピオンシップ」を戦った野田昇吾(29)。プロ通算5年で144試合に登板し、通算防御率3.04という立派な成績を残すも、20年オフに戦力外通告。そんな彼が20キロの大減量を行い、引退後のセカンドキャリアに選んだのは、まさかのボートレーサーだった。
この9月21日に1年に及ぶ養成所131期生の訓練を無事修了し、11月3日には戸田ボートでのデビュー戦を控えるが、気になるのはその実力。果たしてプロとして通用するのだろうか?
「同期25名で争ったリーグ戦の勝率上位6名で行う『養成所チャンプ決定戦』には残念ながら進出できませんでした。彼の勝率は4.87と平凡でしたが、養成所の入所10カ月前までプロ野球選手だった人間です。他の訓練生よりも準備期間が短く不利な状況からのスタートだったことを考えると、想像以上の早さで適応したと思います」(ボートレース記者)
実際、最後のレースでも2着とまずまずの成績を残している。ボートレースにはデビュー3年以内の者を対象としたプロ野球の新人王に相当する「最優秀新人選手」があるが、タイトルを狙えるチャンスは十分あるという。
「正直、養成所内で成績上位でも即プロで通用する選手はごく一握り。その点では横並びと言え、デビュー後にどれだけ成長できるかがカギを握ります。野田選手の場合、成長速度という点では目を見張るものがあり、プロ野球という厳しい世界で培った経験は他の選手にはない大きなアドバンテージです。半分期待込みですが最優秀新人選手はもちろん、将来的には一番上のA1クラスへの昇格だって十分可能性があると思います」(同)
所属先には、西武時代から所縁のある埼玉支部を選び、「これからボートレースと埼玉をもっと盛り上げていけるように頑張っていきます」と意気込みをツイッターに投稿。プロ野球では届かなかったタイトルを獲れるような選手になってほしいものだ。
※画像は野田選手ツイッター(@n_shogo23)より