元日本代表監督のハビエル・アギーレ氏が12月9日、スペインのサラゴサ監督時代にかけられていた八百長疑惑に関し、スペインの裁判所から無罪判決を下されたと報じられている。
2010-2011シーズンのリーガ・エスパニョーラにおいて、当時アギーレ監督が指揮していたサラゴサは1部リーグへの残留をかなえるために対戦相手のレバンテへおよそ1億1500万円の賄賂を支払った疑いがあり、試合も2-1でサラゴサの勝利に。後に、この試合に不審な点があったとして実に41人もの選手や監督を含む関係者が調査を受けていたが、実際には36人に証拠不十分での無罪が言い渡され、現在は同国でレガネスを指揮するアギーレ氏もこの中に含まれている。
「この疑惑がかけられてしまったことをキッカケに、アギーレ氏は2015年2月に日本サッカー協会から代表監督をクビになってしまいましたが、およそ4年が経過して潔白であったことが判明したことで、その手腕に期待していたサポーターからは『日本人は推定無罪や他国の司法制度についてよく考えるべき』『疑わしきは罰せずの原則を破った日本サッカー協会はどう責任取るのかな?』との怒りの声が出ています。また、現在の森保ジャパンが伸び悩んでいる現状からか『アギーレさん、代表に呼ばないかなぁ』『アギーレ監督復帰賛成です!』といった日本代表監督への復帰を望む反応がありました。世界最高峰のスペインリーグにおいて、とりわけ2002年から2006年まで指揮したオサスナでは、完璧なまでの鉄壁守備網を構築し、レアル・マドリードやバルセロナらを苦しめた戦術を駆使していたアギーレ氏ですから、日本代表での完成形を見たかったと願う声があるのも理解できますね」(スポーツライター)
なお、現在アギーレ監督が率いるレガネスはスペインリーグ第16節を終えた時点で、2勝3分11敗の勝ち点9で20チーム中19位と低迷。解任の可能性も囁かれる中、次なる挑戦の地が志半ばの段階でその地位を奪われた日本でのリベンジとなる可能性はあるのだろうか。
(木村慎吾)