「これで琴櫻関の優勝はないかも」「琴櫻に舞の海フラグが立ってしまった」などとファンから落胆の声が寄せられたのは、5月11日のNHK「大相撲中継」。五月場所初日、向正面で解説を務めた元小結の舞の海秀平氏が大関・琴櫻を優勝候補に挙げたのだが、その直後に驚きの展開が待っていた。
琴櫻が対戦したのは西前頭筆頭の王鵬。取組前、優勝予想を聞かれた元大関の琴風浩一氏は「豊昇龍、大の里、琴櫻。順番通りで申し訳ないけども、このへんが期待も込めて、この3人で優勝争いしてもらいたいよね」とコメント。続いて舞の海氏は次のように優勝予想を述べた。
「今場所ですか? 意外と過去の場所を見ていると、注目それほどされていない力士がポッと勝ち続けて優勝をさらっていくんですよね。そう考えると、今場所あたりは琴櫻が優勝するんじゃないかと思いますね」
大関の琴櫻は綱取りがかかっているわけでもカド番でもないことから、琴風氏は「変な重圧がないですからね」と述べ、舞の海氏は「琴櫻にとっては大の里をやすやすと横綱にさせるわけにはいかないっていう気持ちもあるんじゃないですかね」と語っていた。気合十分で王鵬との取組に臨んだ琴櫻だったが、1分を超える長い相撲となり、両腕をきめられた後に肩透かしで敗れてしまった。
舞の海氏の優勝予想にはネット上でも「注目されてないから優勝っておかしいやろ」などとツッコミの声が寄せられていたが…。
「相撲ファンの間では、舞の海さんが褒めちぎったり優勝候補に挙げるとその力士が敗れるというジンクスが知られています。過去には序盤で『力が落ちている』とコキおろした横綱が優勝し、優勝後のインタビューで“公開反論”したこともありました。この日も琴櫻が敗れてしまったわけですが、大の里の綱取りばかりに注目が集まっているので、舞の海さんの予想が的中するよう、ここから巻き返してほしいですね」(メディア誌ライター)
五月場所は琴櫻の奮起に期待したい。