ブルーインパルスに仮装大賞…大阪万博が企画する「急造イベント」が批判されるワケ

 前売り券の売り上げが絶不調のため、当日券の販売まで検討され始めた大阪・関西万博。このままでは最終的に「大失敗」の烙印が押されかねないため、運営サイドはあの手この手の策を繰り出すようだ。

 2月7日には、自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が、4月13日昼頃に展示飛行することが発表された。大阪は付近に航空基地がないため、ブルーインパルスが飛行を行ったのは1970年の大阪万博を含め、わずかしかない。天候にも左右されるが、実現すれば大きな話題となるだろう。

 さらにはこんなイベントも企画されているようだ。

 今年1月に第100回大会を放送した「全日本仮装大賞」(日本テレビ系)のグランドチャンピオン大会が、万博会場で開催されるという。萩本欽一や香取慎吾が司会を務める同番組は、今ではすっかりおなじみになっているが、海外でもアジア圏を中心に放送されており、人気コンテンツになっている。これが生で鑑賞できるとなれば、そのために足を運ぶ人も少なくないと見られている。

 もっとも、開幕直前になってブルーインパルスや人気テレビ番組を担ぎ出してきたことに、SNS上では、《なんとか入場者をかき集めたいのがミエミエ》《なりふり構わなさすぎだろ》《応援団の数だけチケットが売れるからな(笑)》などと、冷ややかな声も少なくない。

「1970年の大阪万博では、『インターナショナル・ウエスタンカーニバル』が企画され、当時大人気だった『ザ・タイガース』や『ザ・スパイダース』が熱唱。会場には多くのファンが押しかけました。今回の万博では歌い手のAdoがオープニングスペシャルライブを開催しますが、カラーテレビも普及していなかった70年当時ならいざしらず、またもや有名人頼みという運営サイドの姿勢に批判が出ているのです」(社会部記者)

 そもそも、万博とは世界各国が文化や最新技術を披露する場であったはず。あらためてその開催意義が問われそうだ。

(ケン高田)

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