夢の国づくし「ディズニークルーズ」だけじゃない、豪華客船が続々就航で「大レジャー時代」到来

 寝ても覚めても「夢の国」の中‥‥そんなディズニー・ファンなら一度は体験したい、夢の旅行が爆誕するという。東京ディズニーリゾート運営のオリエンタルランドは7月9日、ディズニーづくしの船旅が味わえる「ディズニークルーズ」を28年度から就航させると発表した。当面は首都圏の港を周遊し、2~4泊、1人当たり10万~30万円のプランになる見込みだという。

 クルーズでは先頃、高級ホテル「リッツ・カールトン」が新たなスーパーヨットによる日本就航を発表している。25年12月から26年5月にかけてアジア太平洋地域に展開する10コース。東京、香港、シンガポールから出発し、ベトナム、フィリピン、マレーシなど10カ国28港を巡るという。

 オリエンタルランドの発表があった9日には、テレビ通販でお馴染みのジャパネットグループも、バイキング・クルーズの販売を開始。こちらは25年5月に横浜港を出港し、奄美大島、種子島、長崎、徳島、韓国の済州島などを巡るというものだ。

「正直、日本人にはあまり馴染みのないクルーズ船の旅ですが、旅行やレジャー関連各社から、続々と新規就航が発表されています。というのも、23年は空前のクルーズブームとなり、世界で過去最多の3150万人超が参加。日本でも35万6000人と、過去最多だったコロナ前の19年に並ぶのクルーズ人口となったのです」(旅行ライター)

 もっとも、クルーズブームの到来はコロナ前から言われていた。日本のクルーズ人口は16年に24.8万人だったのが、17年には31.5万人と2桁以上の伸び率を示し、前述のように19年には35.7万人に達した。その背景には、海外を中心とした船会社の参入があった。

 その勢いはコロナ禍でいったん打ち止めになったが、コロナ明けの23年3月には外国客船の受け入れが再開。活況を取り戻し、いまや「大レジャー時代」なんていう新聞報道もあり、27年には50万人が見込まれている。

「最近の旅行は『体験型』が人気なように、クルーズ船の旅もヨガなどを行うウェルネス型や、子供向け、どこに行くか分からないミステリーツアー型なんてものもあります。中でも人気なのがテーマパーク型で、そういう意味ではディズニーの参入はどストライクと言えるでしょう」(同)

 オリエンタルランドの総投資額は3300億円と、相当気合が入っている模様。円安に物価高で、夏休みの旅行も安・近・短になりがちだが、ここは逆に円安にされない“全部込み”のゆったり旅を選ぶのも一手ではないか。

(猫間滋)

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