4月15日に開園40周年を迎える東京ディズニーランド(TDL)。その人気は増すばかりで、最近では子供に学校を休ませて平日に行くなど、少しでも空いている“夢の国”を満喫することがステータスになっているほどだ。
TDLはコロナ後に以前の入場者数に戻していくと思われたが、運営するオリエンタルランドによれば、引き続き入園者数は抑えながら、客単価を上げていく方針なのだという。
「TDLの最大の問題はあまりの入園者の多さで、入場料の割に待ち時間ばかりが目立ち、満足にアトラクションを楽しめないことでした。ところが、コロナの時期の休園や入場者制限を経て、客の満足度を上げるほうが売上が伸びてリピーターも増えることが分かったようですね。アトラクションだけでなく、グッズ販売や飲食などでも並ぶ時間やストレスが軽減されますからゆっくりお金を使える。今後は顧客満足度を重視しながら客単価を上げて、売上拡大を図る戦略に転換するといいます」(エンタメ誌ライター)
現在、入園料の最高値は9400円。1983年の開園時の1DAYチケットは3900円だったことを考えると、驚くほどの価格高騰ぶりだ。近い将来、「1万円の壁」も軽く突破しそうな勢いだが、さすがにTDLファンでも1万円台だと躊躇するのではないか。と、思いきや……。
「実は、パークチケットをもっと高くして入場者のハードルを上げてほしいという意見もあるのです。9000円程度ではまだまだヌルいと。入園料が1万を大きく超えれば、今より入場者は減るでしょうし、そのほうがリゾート感も上がり、もっとゆったり富裕層が楽しめるのではないかというわけです。値下げしてほしいなんて声はTDLに限っては、ほとんど聞かれないのです」(前出・エンタメ誌ライター)
SNS上では「課金チケット(プレミアアクセス)をもっと充実させてほしい」というコメントもあり、多くのTDLファンはコロナ禍で知った“余裕のある”ディズニー体験が忘れられないようだ。
社会の格差が叫ばれるなか、TDLはますます“夢の国”から“勝ち組の王国”へ進むのだろうか。
(山田ここ)