どういうこと!? 知らない着信番号を検索すると本物の警察だった! 履歴にかけ直してハマる巧妙詐欺

 最近、単に警察をかたる詐欺の上を行く、警察関係の電話番号を使って現金をだまし取ろうとする特殊詐欺事件が相次いでいる。

 3月に福岡県で起こった例では、会社員男性がスマホにかかってきた電話に出ると、相手の男は高知県警の警部を名乗り「あなたの口座が詐欺グループに利用されており、あなたも容疑者の一人だ。逮捕されないためには保釈保証金を支払う必要がある」と言ったとのこと。画面に表示された電話番号の末尾は「0110」で、その男性は「0110」が警察の電話番号で使用されていることを知っていたため、本物の警察だと思い、指示された口座に計約800万円を振り込み、その後、連絡が途絶え詐欺だと気づいたという。

 昨年7月、佐賀県で2件起きた例でも、やはり警察関係者をかたる人物から「あなたの電話から詐欺のメールが多数送られている。口座と残高を教えてほしい」と言われたとか。表示された電話番号を調べてみると、実在する県外の警察署の電話番号で、その番号にかけ直して詐欺だとわかったという。

「知らない番号から電話がかかってくると警戒して、検索して調べる人は多いですが、そんな警戒心を持った人を狙った特殊詐欺の手口です。検索して警察の電話番号だとそこで信用してしまい、そのままお金を振り込んでしまう人もいるわけです。海外の専用アプリを使うと番号を偽装表示できるといいます」とは夕刊紙記者。

「まず、警察が金銭を電話で要求することはない。警察の電話番号でも、金銭の要求、口座や残高を教えて下さいといった怪しい電話はいったん切って、かけ直して確認することが必要です。その際、『履歴』を使うと詐欺の相手にかかってしまうので、改めて電話番号を入力してかけ直すことが重要だそうです」(同)

 手口がますます巧妙化する特殊詐欺。気をつけたいものだ。

(鈴木十朗)

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