「+94」や「+1」から始まる番号から電話が掛かってきたことはないだろうか。現在、スリランカやアメリカなどから発信された「謎の国際電話」が相次いでいる。
東京都在住の30代会社員が語る。
「深夜2時頃、突然スマホが鳴ってめちゃくちゃ焦りました。着信画面をみると『+1』と表示されており、アメリカからの発信でした。海外に知り合いなどおらず、電話に出るか迷っているうちに切れてしまいましたが、後から詐欺電話と聞いて本当に驚いています」
実はここ数日SNS上で、海外からの「謎の着信」を報告する声が相次いでいる。実態は一体なんなのだろうか。
ITジャーナリストが解説する。
「これは『国際ワン切り詐欺』と呼ばれる詐欺電話です。表示された番号にうっかり折り返すと、高額な国際通話料金の請求が届くため、日本の携帯電話会社も被害増加に警戒を強めています。SNS上には『+94』のスリランカや『+1』のアメリカ、『+674』のナウル共和国、他にもガボン、韓国、フランスなどからの着信報告があります。国際電話をかけることで多額の通話料が発生し、そこから接続料が現地の国際電話会社に支払われ、その一部が詐欺グループにバックされる仕組み。中には数万から数十万も請求された被害者もいるため、絶対に折り返さないでください」
NTTドコモはこれまで確認された不審電話の発信元の国名を公式Webサイトで公開。今年5月下旬までに40を超す国・地域名を公表している。
1度でもかけ直してしまうと、カモだと見なされさらに電話がかかってくる可能性もある。くれぐれも見知らぬ「+」からの電話には出ることのないよう注意したい。
(ケン高田)