米大リーグ(MLB)・ドジャースの大谷翔平が、元通訳である水原一平氏が違法賭博に関与した問題で声明を発表したのは3月25日(日本時間26日)。時間にして約11分。「僕の口座からブックメーカーに対して、誰かに送金を依頼したことはない」と、自身に降りかかる疑惑の全てを否定した。
「日本では大谷は“被害者”という論調が多数を占めていますが、米国では水原氏が大谷の口座からどうやって多額のお金(450万ドル=約6億7500万円)を引き出することができたのか、という疑問がクローズアップされ報道されている。今後もこの問題の取材を続けるという記者は多いです」(MLB担当記者)
騒動が発覚して初めて口を開いた大谷に対し「グレーだ!」とはっきり口にする記者もいるという。この日の声明が「質疑応答ナシ、動画撮影もNG」という縛りがあったのだから当然だ。
「MLBも調査を開始していますが、是が非でも“大谷は潔白”という流れにしたい。というのも、米USAトゥディ紙が来年のMLB開幕戦が東京ドームで行われることが内定したと報じている。注目のカードはもちろん、大谷のドジャースと鈴木誠也、今永昇太が所属するカブス。25年のMLB開幕戦については早くから日本でやるという情報はあり、東京ドームか、大谷が所属していた日本ハムの本拠地・エスコンフィールドが候補にあがっていました。いずれにせよMLBにとってこれがドル箱であることは言うまでもなく、大谷の存在は絶対ですからね」(前出・MLB担当記者)
そこでの球場外の大谷グッズのロイヤルティーは全ていったんMLBに入り、分配金として各球団に支給される。
「大谷のドジャース入団決定後、『背番号17』が入った公式ユニフォームは発売48時間で過去最高の売り上げを達成している。韓国史上初のMLB開幕シリーズも大成功。そんな大谷が違法賭博で“クロ”になるようなことが絶対にあってはならないのは、MLBも10年契約を結んでいるドジャースも同じです」(別のMLB担当記者)
疑問が払拭される日は来るのだろうか。
(小田龍司)