大谷翔平の「鬼門」6月無双状態⇒7・8月に大失速パターンは大丈夫か

 無双状態が続いている米メジャーリーグ(MLB)の大谷翔平にとって、実は7月、8月の夏場は鬼門だ。

「大谷はエンゼルス時代から6月の打撃は好調で、『ミスタージューン』のコピーもついているほど。ところが7月、8月の本塁打数を見ると、昨季は6月の15本に対し7月が9本、8月が5本。21年は6月13本で7月、8月がそれぞれ9本、5本と、6月に量産すると夏場に激減する傾向があるんです。もちろん高いレベルでの話ですが、今季の6月は本塁打12。少々心配になりますね」(MLB担当記者)

 大谷の本塁打数減に比例するかのように、エンゼルスも優勝争いから脱落する“負の連鎖”が続いていた。

「今季については大谷自身、『しっかりリカバリーが取れている』とコメントしていますが、そのキーポイントは睡眠です。1日10時間以上、質のいい睡眠が取れているかどうかが、好不調のバロメーターになっている」(前出・記者)

 一方、ドジャースのロバーツ監督にとっては、7月から大谷に関して2つの悩みを抱えることになる。一つは休養の取らせ方、もう一つは現在のDHでの起用についてだ。

「エンゼルス時代も大谷は監督が休養を与えようとしても出場にこだわったことが何度もありましたからね。これにいかにブレーキをかけることができるか。また、大谷は来年まで投球は無理とされていましたが、手術を執刀したエラトロッシュ医師が9月の最終週までにはマウンドに立てると断言し、3月にキャッチボールを再開して、投球に向けてのリハビリは順調。MLBでは本来、DHはベテラン選手のコンディション調整に使われることから、大谷が投手として復帰するのであればその前に左翼の守備につく構想がある。そのタイミングも難しいものがあります」(前出・記者)

 万が一、そんな大谷に真夏の大失速が起きれば、チーム構想を含め全てを練り直さなければならない事態になる。

(小田龍司)

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