すでに3年目に突入するも収束の気配さえ見せないロシアによるウクライナ侵攻。だが、実際に戦場で戦っている多くは、どこにでもいるごく普通の若者たちだ。3月5日、Xに投稿された動画も改めてそう感じさせるもので、海外だけでなく日本でも話題となっている。
映像はウクライナ軍がロシア軍の塹壕制圧後に撮影したと思われる内容だが、兵士が拾ったライフル銃の弾倉や弾薬ケースといった装備・支給品には、血生臭い戦場には似つかわないアニメキャラのシール。それも、何種類ものシールが貼られていたのだ。
「いろんな作品のタイプが異なる美少女キャラのシールが確認できました。なかでも気になったのは、17年から21年まで放送された人気アニメ『ブラッククローバー』(テレビ東京系)のヒロイン、ノエル・シルヴァのシールが2枚貼ってあったこと。海外人気の高い作品ですが、持ち主だったロシア兵も熱心なファンだったようです」(アニメ専門誌編集者)
実は、戦場で装備や支給品にシールを貼る者は珍しくない。しかも、アニメやゲームのキャラクターは兵士の間で人気が高く、ロシアだけでなくウクライナにもそういうシールを貼っている兵士は多いという。
「ロシアもウクライナも同じ言語圏で、日本のアニメや漫画の人気が高い地域。戦争前には両国のアニメファンがネット上で交流していたほどです。死と隣り合わせの戦場でもアニメが心の支えになっているらしく、束の間の休憩中、スマホでアニメを見る兵士も多いそうです」(同)
今回の映像がXに投稿されてから1週間での表示回数は1580万回。世界中で映像が拡散されており、この動画に対して海外のネット上では《アニオタ同士が殺し合うのは辛すぎる…》《戦争はアニメの中だけで十分だ》など停戦を求めるコメントが多数寄せられている。
1日も早く終結し、両国の兵士が自宅でゆっくりアニメを視聴できる日が来ることを祈りたい。