教育評論家の尾木直樹氏が2月19日に自身の公式ブログ「オギ ブロ」を更新し、小中学校にスマートフォンの持ち込みを認める方針を示した大阪府に異議を唱えている。
“大阪スマホ持ち込み容認は乱暴過ぎ?!”とのタイトルで記事を更新した尾木ママは、「大阪、四月からスマホ持ち込み解禁 各市町村教育委員会や校長判断に任せる」と切り出すと、大阪府の方針を「学校任せ 家庭任せ 子ども任せ」「なんと無責任 なんとSNSへの無警戒」などと徹底非難。さらに、「(スマホを)いじめに使わないとか、学校でこっそり使わないとか、中学生が昼休みや授業中に使わないなんて、大阪、教育委員会は本気で考えているのでしょうか!尾木ママ、理解出来ません!スマホ買えない家庭はどうするのかしら?」とも主張し、小中学校へのスマホ持ち込み解禁がもたらし得る弊害について言及した。
尾木ママによる一連の糾弾にはネット上からも多くの賛同が集まり、「珍しく正論。間違いなく現場は大混乱する」「たしかに、今まで以上にいじめが加速しそう」「緊急の為に持たせるのがスマホである必要は全く無いと思う」との声や、「昔の小学生は携帯なんて持ってなくても全く困らなかった」という指摘もある。
「尾木ママのブログでは、もはやスマホの小中学校への持ち込み許可に怒っているというよりは、学校内外にかかわらず、そもそもスマホを若い子が持つべきではないといった論調です。たしかに昨今は“バカッター”と呼ばれる悪ふざけ映像の拡散や、個人情報の流出による特定被害などが頻発しており、高校生の生徒がワザと教師を怒らせ、体罰の様子をネット上で拡散させるといった特殊な騒動も起きています。小中学生が校内でスマホを操作できる環境を作ってしまえば、こうしたトラブルが一気に各地で勃発してしまう可能性もあるでしょう。尾木ママも指摘していますが、持ち込みを容認するのであれば、スマホの正しい扱い方や注意点、情報リテラシーなどをキチンと教育してからにすべきかもしれません」(週刊誌記者)
大学生や社会人ですら、スマホやSNSの誤った扱いによって大きな実害が出ている現状がある以上、小中学生には然るべき手順を踏んでから与えるのが適切と言えるだろう。
(木村慎吾)