「サポーターが起こした騒動に浦和レッズの田口誠社長は5日にオンライン会見を開き、『多くの方に不快な思いをさせてしまった』と謝罪の意を示しましたが、クラブ側の『暴力行為は確認されなかった』とする見解に、名古屋グランパスのサポーターは猛反発。ネット上では“暴力行為”を捉えた動画などが拡散されています」
サッカージャーナリストが指摘するのは8月2日に行われた天皇杯4回戦・名古屋グランパスと浦和レッズの試合終了後、レッズの一部サポーターが起こした“暴徒化”騒動だ。8月4日放送のフジテレビ系情報番組で、この問題を取り上げていたが、MC・谷原章介のコメントに、名古屋側のサポーターからブーイングが寄せられている。
番組では「レッズが処分 浦和サポーター“暴徒化”」とのテロップのもと、グラウンドや相手チーム側の応援エリアになだれこむレッズのサポーターの映像を紹介。制止に入った警備員を押し倒したり、名古屋グランパスの横断幕を引きはがすシーン、さらには名古屋側の“帰れコール”の大声援などを伝えた。さらに騒動の発端については、レッズのサポーターが「0対3」という敗戦結果に納得がいかず、チーム関係者を取り囲んでいたところ、名古屋サポーターが「お前ら早く帰れよ」と“挑発”。そこからレッズのサポーターが問題行動を起こすにいたったという。
情報キャスターの西岡孝洋アナから「谷原さん、クラブを愛する気持ち、わかるんですけれども結局はクラブに返ってきてしまう問題なんですよね」と話を振られた谷原はこう語った。
「浦和のサポーターがした行為というのは絶対許せないですし、ただそのきっかけというのがグランパスの方からの挑発、サポーターからの挑発だとしたら、これってもう“どっちもどっち”みたいになってしまうじゃないですか。やっぱり相手チームへのリスペクトは絶対に忘れてはいけないと思いますし、こういったサポーターの行動というのが子供たちにとっては大きいと思うんですよ。やっぱり子供たちにとって、いい見本、そういう大人たちであってほしいと思いますし、天皇杯という場所、特別な場所なんですよ。こんな行為が許される場所ではないと思います」
谷原の“どっちもどっち”という見解に、SNSでは《谷原さんわかってないな。暴徒化したレッズサポーターに“帰れコール”して何が悪いんだ?》《なんでグランパスサポーターが煽ったことになってんの?》《喧嘩両成敗みたいに言わないでほしい》といった批判コメントが見られた。
「浦和レッズはサポーター31人に9試合の入場を禁止し、45人に厳重注意するなど、処分を発表しましたが、名古屋グランパス側のサポーターが処分されたというニュースはありません。今回の騒動は、浦和レッズのサポーターによる一方的な違反行為というのが一般的な見解。サポーター同士のいざこざのようにとらえた谷原さんにブーイングが寄せられるのも致し方ないかもしれません」(メディア誌ライター)
スタジアムは安全にサッカー観戦が楽しめる場所であってほしい。