欧州サッカーのシーズンが終わり、ビッグクラブによる日本行脚の〝営業ツアー〟が始まっているようだ。
すでに試合を行ったバルセロナ(スペイン)を皮切りに、7月には怒とうの来日ラッシュ。セルティック(スコットランド)、マンチェスター・シティ(イングランド)、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と錚々たるクラブが日本を訪れ、それぞれ2試合ずつ行う予定。
特にシティとバイエルンの来日報道が出ると欧州サッカーのファンは歓喜。すると今度は、ネイマール、エムバペら世界のスーパースターが率いるPSGことパリ・サンジェルマン(フランス)が2年連続で来日すると発表。同時期に来日するインテル・ミラノ(イタリア)と8月1日に国立競技場で対戦するカードも組まれた。
立て続けのビッグニュースにサッカーファンは大騒ぎかと思いきや、昨年の初来日時に比べてその反応はかなり違っているのだとか。
「理由はチケット代です。実は、イニエスタのラストゲームと謳われ6月6日国立競技場で行われた『バルセロナ×ヴィッセル神戸』の試合で、バックスタンドに空席が目立ったのです。観衆は約4万7335人。最も見やすいとされるメインとバックスタンドの1層席は4万円、2層席35000円、特にガラガラだった3層席は2万5000円。前売り8000〜1万円の少々見づらいゴール裏自由席は埋まっていたので、ファンもそこまで出せないということでしょう。今シーズンのスペインリーグを制したバルセロナの試合としては寂しい観客数となりました。これを見て、今後のビッグクラブの試合、とくにメッシが退団したPSGは大丈夫か?という声が上がっているのです」(スポーツライター)
そして注目の「PSG×インテル」戦のチケットだが、なんとバルサ×神戸で4万円だったメイン1層席が6倍以上の25万円。少し安いバックスタンドでも15万円、3層席の最後方が4万6000円と、日本国内の興行史上かつてないほどの強気すぎる価格設定に、おののいてしまうファンが続出してしまったとか。
ネット上には《一般のサッカーファンは誰一人見に行けない価格》《家族4人で行ったら100万円www》《パリへ観に行くほうがよっぽど安い》と吐き捨てるようなコメントも散見され、いったいどのくらい客席が埋まるのかに関心が集まっているような始末だ。
「ファンに夢を」とはアスリートたちの常套句だが、値上げラッシュもかすむこの超高額チケットには「無い袖は振れない」と返すしかなさそうだ。
(飯野さつき)