今年上半期、最も世間を騒がせた人物の1人といえば国際政治学者の三浦瑠麗氏だろう。投資会社トライベイキャピタル代表を務める夫の三浦清志被告が、太陽光発電事業資金を横領したとして、3月に逮捕、起訴された。その影響を受けて、瑠麗氏はテレビのレギュラー番組を事実上の降板。切れ味鋭いコメンテーターとして活躍していたが、表舞台からほぼ消えた。
三浦夫妻といえば、ともに東大卒。とびきり頭が良いはずだが、信じられない「ポカ」もおかしていた。それが誤字と誤読だ。
まず、瑠麗氏。2022年7月放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演した際、天皇と上皇の国葬である「大喪(たいそう)の礼」を「たいもの礼」と誤読し、ネット上で炎上した。
まだある。瑠麗氏は東大在学中の04年、自民党が主催した「第1回 国際政治・外交論文コンテスト」で自由民主党総裁賞を受賞したのだが、実はその論文の中に誤字があった。ざっと見ただけでも、
「人々の閉塞感に求めるとすれば」を「人々の閉塞間に求めるとすれば」
「一種の素朴な感情に基づいている」を「一種の素朴な感情の基づいている」
「いわゆる“多面的機能”を尊重」を「いわゆえう“多面的機能”を尊重」等々、わずか4ページの中に3カ所も誤字があった。
一方、清志被告が代表のトライベイ社も瑠麗氏に負けていない。4月20日発売の「フライデー」では、瑠麗氏が代表を務める山猫総合研究所にトライベイ社がコンサルティング業務を依頼した契約書を、誌面で公開している。そこには、トライベイ社は山猫総研に「太陽光発電事業(中略)の開発に関連してコンスルティング業務を依頼し、山猫総研をこれを請け負う」とあった。「コンスルティング」は「コンサルティング」、「山猫総研をこれを請け負う」は「山猫総研はこれを請け負う」のイージーミス。清志被告自身がこの契約書を作成したのかは不明だが、清志被告の署名はあった。
「瑠麗氏も清志被告のトライベイ社も、単純な打ち間違いが原因だと思われます。それは誰にでもあり得ることですが、論文や契約書といった大事な文書なのに、きちんと読み返さなかったのでしょうか。案外、2人とも大雑把な性格なのかもしれません」(週刊誌記者)
頭脳明晰なはずの2人が犯した痛恨のミス。とはいえ、こんなポカなら、閉塞間漂う日本にとって、いわゆえう一服の清涼剤となる!?
(石田英明)