10月24日、JRグループはJR東海、西日本、四国、九州の、新幹線を含む指定席特急料金について、2023年4月1日から新たに「最繁忙期」の料金区分を導入すると発表した。これにより、最繁忙期は通常期よりも料金が一気に400円増しとなる。
これまでは指定席特急料金に通常期は530円、閑散期は330円、繁忙期は730円という3つのシーズン別料金を設定していたが、新たに930円の「最繁忙期」が加えられることとなった。最繁忙期は繁忙期に比べて30%近い値上げとなる。
最繁忙期は特に利用者が多いゴールデンウイークやお盆、年末年始に設定。その一方で比較的利用者が少ない4月、7月、8月下旬、10月上旬などの一部の平日を新たに「閑散期」に設定し、JRでは「ご移動の日を少しずらしていただくことで、これまでよりお求めやすい価格で特急列車をご利用いただける」としている。
ただ、この値上げにネット上では猛反発が起こっている。
《大型連休は軒並み値上げってこと? 貧乏人は連休に旅行にも行けなくなるのか》《ゴールデンウイークはまだ理解できるけど、帰省で利用するお盆や年末年始も値上げは勘弁。実家にすら帰るのをためらうようになる》《最繁忙期をずらせば安く利用できるって言われても、普通のサラリーマンは結局ゴールデンウイークやお盆や年末年始の休みなんてずらせないんですけど》
「『最繁忙期』は今年4月にJR東日本やJR北海道の北海道新幹線が導入していたものを、JR西日本の北陸新幹線を除いた4社が、運行する全ての新幹線と在来線特急にも適用したということ。ゴールデンウイークやお盆、年末年始は、ホテルや観光施設でも特別料金が設定されていることが多いので、需要に応じて価格を変動させる仕組みは経済的に合理的とされていますが、それが指定席特急料金にまで適用されると、お金に余裕のない人はハイシーズンに旅行を楽しめなくなるかもしれません」(旅行ライター)
初めに適用されるのは来年のゴールデンウイーク。はたして旅行客にどんな影響が出るか。
(小林洋三)