プロ野球選手にとって「戦力外通達」は恐怖だが、契約を更新できたとしても苦労は多そうだ。
実は今、中日のブライト健太、鵜飼航丞の契約更改について、ファンや地元メディアが注目しているという。
「ブライトと鵜飼は、昨年のドラフト1位と2位の新人選手。なぜ新人選手の契約更改が注目されるかといえば、中日には『前例』があるからなんです」(地元メディア)
中日は、2019年の根尾昂、20年の石川昂弥、21年の高橋宏斗と、3年続けてドライチの新人年の契約更改で「減額査定」をしている。これには、ファン、関係者も「高卒ルーキーなんだから、そこまでしなくても」と驚いていたものだ。だが、球団は「この年俸なら一軍にいてもらわないとダメ」と一歩も譲らなかったと言われる。
「高橋のルーキーイヤーの年俸は1600万円。200万円の減額を提示されました。石川は1500万円でスタートし、1250万円、1100万円と毎年ダウンしてきました。石川と同級生の奥川恭伸は1600万円でスタートし、ルーキーイヤーの契約更改は現状維持でしたね」(前出・地元メディア)
大学卒のブライトは1600万円。同じく鵜飼は1200万円でスタートした。鵜飼は59試合に出場したが、ブライトは故障で一軍の打席には立っていない。鵜飼はスタメン出場はしたものの、二軍降格も経験した。
「中日は初年度の年俸を高めに設定しているという事情もありますが、過去3年の容赦しない査定ぶりからして、2人の契約更改も、推して知るべし、でしょうね」(前出・地元メディア)
プロの世界の厳しさと言ってしまえばその通りだが…。
(スポーツライター・飯山満)