JR東日本が6月28日、駅窓口で旅行商品を販売する、お馴染みの「びゅうプラザ」全店の営業を2022年3月いっぱいをメドに終了させることを明らかにした。今後、閉鎖した店舗の約半数については、商品販売無しの観光案内拠点にするという。
「『びゅうプラザ』はJR東日本が自社主催の国内旅行商品を主に扱う旅行センターですが、ここ最近は同社による指定券予約サイトの『えきねっと』の利用者が増え、最大で約140店舗ほどあった『びゅうプラザ』は、いまや50店舗ほどにまで縮小していました。今後は『えきねっと』の機能を強化し、チケットレスの拡大を進めていく方針とのことです」(鉄道ライター)
これにネット上では《そもそも『びゅうプラザ』利用者はネットに慣れない高齢者がメイン客では》《対面で相談できる相手がいないと不安》《カウンターで話しながら旅行先を決めるのも楽しかった》など、不安や閉鎖を惜しむ意見が殺到している。
「JR東日本は『えきねっと』が台頭したことを廃止の原因としていますが、『びゅうプラザ』が国内旅行商品がメインで海外向けの旅行商品が少ないことから、“他の旅行代理店に負けた”というのも理由のひとつでしょう。ただし、高齢者たちの憩いの場のようになっていた面もあり、今後も店舗での予約を希望する高齢者が増える可能性もあった。ネットへの移行は人件費など予算的な問題もあるとも思われますが、少々寂しい気もしますね」(鉄道ライター)
時代はどんどん人と人とのコミュニケーションを減らす方向に進んでいる。
(小林洋三)