JR東日本社員の1200万円着服が発覚、公表しなかった理由に疑問の声

 12月2日、JR東日本の社員が駅の自動改札から現金を抜き取るなどして合計約1200万円を着服した疑いがあることが分かった。同社は「お客さまに被害が及んだものではない」と、このことを公表しておらず、ネット上では《これが本当に上場企業の対応?》と批判が殺到している。

「JR東によると、着服を行っていたのは田町駅に勤務する社員で、21年10月から23年11月まで50回以上にわたっておよそ1200万円を着服した疑いがかけられています。なお、今年11月に自動精算機などから89万円を着服し、ボートレースで全額を使い果たしたことから、事実が発覚したとのことです。社員は他の駅に勤務していた頃から着服を繰り返しており、同社はすでに警視庁に相談していて、『社員教育を徹底する』としています」(社会部記者)

 さらに、業務委託する関連会社の社員も高田馬場駅で売上金を着服し、11月に懲戒解雇されていたことも明らかになっている。しかし、JR東が公表していなかったことに、ネット上では《公表しないから、こうやって続々と着服するやつが出てくるのでは?》《50回で1200万円って単純計算しても1回あたり24万円を持ち出してるわけでしょ。それに気づかないってどういうチェックシステムなんだよ》《まだ国営企業のつもりでいるんですかねぇ…》など厳しい意見が相次いでいる。

「確かに、利用者に被害はないかもしれませんが、上場企業であり、株主もいるわけですから、公表しないというのは不誠実な対応だったと言わざるを得ませんよね。しかも、着服はひとりの社員だけでなく、関連会社の社員も行っており、さらに同じ罪を犯している人が出てくる可能性もありますし…。先月16日にはJR西日本グループの関連会社の社員も落とし物にあった『ICOCA』を着服して不正乗車していたことも明らかになっています。JRでは着服が常習的に行われているイメージを与えかねませんので、きちんと公表すべきだったと思います」(フリージャーナリスト)

 今後も着服が相次いで発覚するようなことがなければいいが…。

(小林洋三)

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