6月21日、BIGBOSS新庄剛志監督がドラフト2位ルーキー、19歳の有薗直輝を一軍登録させた。有薗は2軍戦31試合に出場して、打率2割7分4厘、本塁打2。規定打席数には到達していないが、日本ハム2軍のチーム打率は2割2分6厘だから、「高卒新人らしからぬ活躍」と言っていいだろう。
一軍戦での結果次第では、このまま定着する可能性もある。
「交流戦が終了し、リーグ戦が再開されるまでの全体練習で新庄監督から有薗の名前が出ていました」(スポーツ紙記者)
有薗は千葉学芸高校の出身。甲子園には出ていないが、スカウトの間では「将来は、巨人・岡本和真のような大型三塁手に」と一目を置かれていた。
「日本ハムに指名された後、新庄監督から直接指導を受けたいとコメントしていました。『目標』は叶ったようです」(地元メディア)
これは同校野球部の指導でもあるのだが、近い目標と遠い目標の両方を立てさせる。「新庄監督から直接指導されたい」が“近い目標”であるとすれば、その先には“一軍定着”という次のステップも含まれているだろう。
しかし、そんな選手の成長について意外な情報も聞かれた。
「有薗は小学校時代、千葉ロッテのジュニアチームで学びました。当時のことを聞かれると、『ブルペンキャッチャーだった』と答えています」(同)
補欠だったようだ。プロに進む球児は早熟で、少年野球時代も「エースで4番」というタイプが多い。千葉学芸高では1年春から4番を任されていたが…。
「体が大きかったからキャッチャーでスタートしたんだと思います。高校時代はチーム事情もあって、外野や投手も兼任していました」(地元関係者)
チームの勝利を最優先するキャプテンシーも持ち合わせており、後半戦のキーマンとなる可能性も高い。
190センチ近い身長に約100kgと、体格にも恵まれている。だが、入寮の際、持ち込んだ荷物のなかには、そのゴッツイ体つきからは想像もできない象のぬいぐるみが。
一軍ではビッグボスも想像していなかった大アーチでファンを轟かせてほしいものだ。
(スポーツライター・飯山満)