「遅すぎる!」つくばEX、30年代前半に”8両編成化”発表も利用者は悲鳴

 5月31日、東京の秋葉原と茨城県つくば市を結ぶ「つくばエクスプレス」(以下TX)を運営する首都圏新都市鉄道は、現行のTXの6両編成を2030年代前半までに8両編成に増やすことを発表。これに先立ち20年3月のダイヤ改正で朝のラッシュ時の本数を22本から25本にするとしたが、利用客からの叫びは鳴りやみそうにない。

「発表によれば、昨年度のTX旅客輸送人員は年間1億3974万人。1日当たりで約38万6000人となり、前年度から4.4%増えて過去最多を記録し、今後も利用客は右肩上がりに増えていくと予想している。そこで、茨城県の自治体がかねてから要望していた8両編成実現化へ向け、ようやく動き出したというわけです」(社会部編集局員)

 ただし、今回の動きに利用客の声は辛辣で、《朝のTXがどれだけ混雑しているか分かっているのか。2両くらい増やしたところで何も変わらない》《実現が30年代前半って遅すぎるだろ》《完全に乗客数の増加を見誤った》など、怒りの声がネット上に続々と寄せられているのだ。

「8両編成にするためには、ホームを引き伸ばしたり変電所の増強をするなど大規模工事が必要で、それなりに時間がかかってしまう。現在、TXの7時半〜8時半のラッシュ時は混雑率が169%となっており、途中駅では電車に乗れない人が溢れごった返すほど。そのため、できるだけ早く車両の増強と本数の増加を望む声が利用者からあがっているのです。しかも、首都圏新都市鉄道は、車両を8両にした場合のラッシュ時の混雑率について“150%以下は可能”としており、《10年以上待ってそれか…》と落胆の声も出ています」(鉄道ジャーナリスト)

 もっと大胆な増強策はできないものなのか。

(小林洋三)

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