立ち食い店までオープンさせた「餃子の王将」が業績絶好調の理由

 6月27日、「餃子の王将」を運営する王将フードサービスは、新業態となる“立ち食い”専門の「餃子の王将 Express アトレ秋葉原店」をオープンさせた。
 
「新業態の1号店となる秋葉原店は、20人弱ほどしか入れない小型の店舗です。しかし駅に直結した場所にあり、『電車に乗るまでの少ない時間でパパッと食べたい』という時に便利で、王将フードサービスの渡邊直人社長も『駅の立ち食いそば屋さんに近い業態』としている。夜は25時まで営業しており、アルコールメニューもあるので、飲みの〆に軽く一杯やりながら餃子なんて使い方をするサラリーマンも増えそうです」(飲食店専門誌編集者)

 なお、提供される餃子は通常の「餃子の王将」の餃子に比べて小さいひと口サイズで、注文から出てくるまでの時間も通常に比べ約半分程度だというから、サラリーマンにとってはありがたい限り。

「王将は、2015年から17年にかけ業績不振に陥り、客離れに歯止めがかからない状況が続いていました。それでも16年に女性向けの『GYOZA OHSHO』を出店したり、17年にはデリバリーサービスや持ち帰り専門店を展開するなど攻めの姿勢を貫き、18年2月から16カ連続で過去最高の売上を更新する、まさにV字回復を遂げています。王将では18年1月、店舗従業員が調理技術を学べる『王将調理道場』を開設しており、今はそうした徹底した教育により、低迷中に撒いた種が見事に花開いている状況とも言えます」(同)

 今回の立ち食い店も成功すれば50店舗以上まで拡大するとしているが、案外すぐに実現できてしまうかもしれない。

(小林洋三)

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