「5月22日には東京上野にあるピンク店が摘発されました。いわゆる口での奉仕を売りにした業種で、2015年から14億円を売り上げていたといいますからね。こうした業種のピンク店は都内にもいくつかありますが、マッパの客やホステスが店内の通路などからまる見え状態だったことから、今回の摘発につながったようです」(社会部記者)
人気ピンク店「M」の摘発によって逮捕されたのは男性店長だけではない。公然に卑猥な肢体をさらした容疑で、その場に居合わせた客も逮捕されたが、すでに事情聴取を終えて釈放されたという。ナイト情報に詳しいライターが言う。
「4月には上野にある艶系の老舗劇場が同様の容疑で摘発を受けました。また、秋葉原では5月に入って、女性店員に法律違反の接客をさせていたメイドカフェが相次いで摘発され、経営者ら6人が逮捕されています。店があった界隈は、多くのメイド女性がビラをまいたり、客引きをすることからビラビラ通りと呼ばれていましたが、警察の監視体制の強化もあって、現在は閑散とした様子。SNS上では《おかげでビラビラ通りがだいぶ歩きやすくなった》《強引な客引きが消えて安心して歩けるようになった》との投稿が相次いでいます」
ピンク店に続き、メイドカフェまで…この摘発ラッシュに一部の都民からは不安の声があがっているという。
「上野にしろ、秋葉原にしろ、浅草から近く、訪日外国人には人気の観光スポット。ここまで徹底した取り締まりについて、『東京五輪開催を前提とした浄化作戦』と見るムキは少なくありません。もちろん、開催されたとしても、無観客の可能性は高く、外国人の入国も制限されるので、観光地が外国人でにぎわうとは思えませんが…。それでも、選手を含めておよそ9万人が東京を訪れることが予想されます。選手は基本的に選手村と競技場の往復だけで、特別な許可がない限り、他エリアへの外出は禁止。海外メディアのスタッフにも厳しい行動制限が課される予定ですが、果たしてどこまで管理できるかはまったくの未知数。ルールを破って市中取材を敢行するメディアが出てきてもおかしくない。ピンク業界では、今回の相次ぐ摘発劇について『五輪期間中の海外メディアを意識した浄化作戦ではないか』と戦々恐々。臨時休業にするハコ型のピンク店も増えているようです」(前出・ライター)
違法なサービスを提供するピンク店が摘発されるのは当然としても、ピンク業界にも東京五輪問題は暗い影を落としているようだ。