ここまで優勝候補の4大学が登場したが、
「今回の箱根は序盤からハイペースなレースが予想されます。番狂わせが起こっても不思議ではない」
と、M高史氏は分析しつつ、こう続ける。
「初出場の駿河台大の徳本一善監督(42)の采配が気になります。12月16日の公式会見では『(ケニア人留学生の)ブヌカ(4年)の1区はありえます』と含みのあるコメントをしていた。1秒でも長く大学の名前をテレビの電波に乗せるために、スタートから飛び出すかもしれません。そこに東京五輪3000メートル障害7位入賞の順天堂大・三浦龍司(2年)が追走する展開になれば、全大学を巻き込む大荒れの展開になりそう」
そんなレース展開が追い風になるのが、大穴印の東京国際大だ。
「優勝した出雲駅伝では、3区の丹所健(3年)がトップに立つなり、そのまま首位を譲らない圧巻のタスキリレーを披露。前回の創価大のように、先行逃げ切りで往路優勝してそのまま‥‥なんてこともあるかもしれない。とかく箱根の先頭ランナーは、デカい中継車が風よけになって気持ちよく走れる。2区、3区で区間記録を持つケニア人留学生のヴィンセント(3年)と丹所でどこまで後続に差をつけられるかが、勝負の分かれ目です」(M高史氏)
エアポケットが生み出す〝中継車マジック〟で大逃げもあるか。
一方、予選会1位の成績を引っ提げて、本戦に挑む明治大も軽視できない。
「2位の中央大に4分以上の大差をつけてトップ通過しましたが、箱根までにコンディションをピークに戻せるかが課題。しかしながら、9月に八幡山のグラウンドの改修工事が終わったのはプラス要因。それまでは永福町にある競技場で一般利用者に混じって練習していましたからね。28分台前半で走る鈴木聖人(4年)と手嶋杏丞(4年)を筆頭に、1万メートルの平均タイムは全体4位と実力者ぞろい。コンディションさえ整えば、上位はありうる」(スポーツライター)
3連単の順位予想は至難の業。戦績やデータをよ〜く吟味するべし!
*「週刊アサヒ芸能」12月30日・1月6日号より。