山本由伸は3年後に米でローテ入り!? 侍ジャパン「メジャー移籍」狂騒曲【前編】

 侍ジャパンの金メダルで幕を閉じた東京五輪の野球だが、例に漏れずMLBスカウトの調査が殺到。結果的に近い将来、好成績を残した若手を中心に、ポスティングでの「メジャー行き」が過熱しそうなのだ。

 評価ナンバーワンは、オリックスの若きエース・山本由伸(23)だ。2戦に先発して勝敗はつかずとも、11回3分の1で奪三振18、防御率は1.59と抜群の成績を残した。MLB評論家の友成那智氏もその実力を認める1人だ。

「山本は、メジャーで成功する『ハイファストボール・ロースプリット』の条件をクリアした投手です。欲を言えばもう少し体格が欲しいですが、十分活躍できると思います」

 大谷翔平(27)ばりの肉体改造が今後の課題か。MLB関係者もこれに続いて、

「球種も豊富ですし、国際試合でエース格として投げられる度胸もある。セットアッパーとして出場したプレミア12よりも明らかに成長したと感じています」

 本人も、すでに海の向こうにその目を向けていた。

「山本の後ろ盾は、少年野球チームの堺ビッグボーイズ。周囲の思惑もあって宮崎・都城高に越境入学した段階で、将来のメジャー行きは既定路線でした。同チーム出身者の筒香嘉智(29)と同じく、米大手代理人事務所『ワッサーマン』と契約しています。今回の『金メダル見本市』で文句なしの投球も披露し、遅くとも3〜4年後にはメジャーでローテ入りするとみられています」(球界関係者)

 そして、その山本に先んじて海を渡りかねない、とヤキモキされているのが、西武の剛腕セットアッパー・平良海馬(21)だ。マリナーズの菊池雄星(30)と自主トレをしてきた関係で、「吸血鬼」と悪名高いスコット・ボラス氏と五輪直前に代理人契約を結んだのだ。

「今オフの契約更改で『メジャー行き』を直訴するでしょう。雄星同様、ノルマ達成で『○年後』という確約を取り付けようというスタイルです。五輪ではメキシコ戦で今季初被弾し、後半は出場がなく、アピールが不十分でしたが、ボラス氏はおかまいなしに30球団にインフォメーションする予定です。また『なるべく早く、価値のあるうちに高く売りたい』という意向で先発転向を勧めており、もともと先発志向の平良もそれに同調しています。ただし、今の八面六臂の活躍は、与えられたポジションにハマッたからこそ。中継ぎのように最大球速を維持できない先発で、結果を残せるかは未知数でしょう」(球界関係者)

 せっかく、セットアッパーとして藤川球児(41)の「連続試合無失点日本記録」を破ったにもかかわらず、「ボラスの流儀」に流されて適性を見誤らなければいいのだが。

*「週刊アサヒ芸能」8月26日号より。【後編】につづく

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