一昨年の2着馬マテラスカイのほか、コパノキッキング、ジャスティン、レッドルゼルが出走する「ドバイゴールデンS」は、大混戦の様相を呈している。
「2月にサウジアラビアで行われたリヤドダートスプリントは、コパノキッキングとマテラスカイが1、2着。日本馬の強さを見せましたが、ダートの本場、米国のスプリンターは不在でした。今回は米国馬との力関係と、展開がポイントになりそう」(秋山氏)
その米国勢では、ダート1200メートルの重賞2勝馬ヤウポンに注目。昨秋のGⅠBCスプリントでは1番人気に支持されている。
「スタートの遅れが響いた格好で8着でした。今回はマテラスカイや前哨戦のGⅢマハブアルシマールで軽快に飛ばして2着に粘ったグッドエフォートあたりがいるとなると、ここ3走と同じレベルのスタートでは逃げられないシーンもありそう。しかもこの3頭に加えて、米国のジェイランジャーニーやゼンデンあたりが絡んでくれば、オーバーペースということもありえます」(秋山氏)
となれば、差しタイプのコパノキッキングやレッドルゼルが浮上してくる。
「コパノキッキングと前走初コンビを組んだビュイック騎手が、メイダン競馬場での1週前追い切り後に『こちらの指示にいい感じで反応してくれ、しまいの伸びもよかった』と好感触を口にしていました。気難しい面があり、前走でも出遅れ気味での勝利でしたが、手の内に入れた今なら、初のGⅠ獲りの期待がかかります」(牧野氏)
国内で最終追い切りに臨んだレッドルゼルもまた、上り調子だ。
「調教に騎乗した助手によれば『前走のフェブラリーS(4着)の時よりもいいぐらいだった』そうで、あとは初遠征の適応力がポイントになりそうです」(牧野氏)
昨年12月に開催されたGⅠ香港マイルで7番人気の2着馬に▲を打ち、3連単を○▲◎で的中させた秋山氏が伏兵馬を挙げる。
「米国のワイルドマンジャックは前を見ながら競馬ができるタイプ。前走のGⅢパロスヴァーディスSは非常に強い勝ち方でした」
大混戦だけに、日本馬の上位独占のチャンスも十分あるが、高配当のカギは、人気薄の外国馬が握っているようだ。