中国における「大食い規制」が日本で大きく取り上げられたのは昨年暮れのこと。「朝日新聞」が《中国、食べ残しを規制へ 大食い動画には罰金160万円》との見出しで報じたのは、検討が進められている「反食品浪費法案」。今後、大食いをテーマにした動画や番組を制作した場合には最大で10万元(約160万円)もの罰金が科される可能性があるという。
いまや世界的な潮流であるSDGsでも「食品ロス」の削減が叫ばれる中、ここ日本ではいまだに“大食いバブル”が真っ盛りのようだ。
2月18日深夜に放送された「じっくり聞いタロウ~スター近況マル秘報告~」(テレビ東京)で驚愕の月収を明かしたのはMAX鈴木。2015年に出場した「元祖!大食い王決定戦」(テレビ東京)ですい星のごとくデビューし、新人ながら初優勝を飾った偉業は今も大食い業界で語り草になっている。
もともとは“もえあず”こともえのあずきのファンだったというMAX鈴木。大学を中退後はお水系の商売を転々として、消費者金融の借金が「3ケタ」におよぶこともあったそうだが、もえあずの影響でデカ盛りにチャレンジしたことで自身の大食い能力に気づき、次々と記録を打ち立てていった。フードファイトで勝つ秘訣について、
「戦いってなったら味わいは捨ててますね。味覚は…」「もう味覚している(味わっている)うちは勝てないです」「大会の時は考えることは1個。この食材を制限時間内にどうやったら自分のお腹にいっぱいにできるかなということだけ」と語って、味わうことを捨てて勝負に徹していると告白して、共演者が言葉を失う一幕も見られた。
そんなMAX鈴木の現在の主な収入源はYouTube。「MaxSuzuki TV」は今や登録者数59万人を誇る人気チャンネルだ。収入について尋ねられたMAX鈴木は、
「YouTubeが軌道に乗ってからは昔の年収が月収に変わりましたね」と明かし、「前は『借金の利息はこんなに高いのか』と思っていたのが、今は『税金ってこんなに高いのか』と思うようになりました」と、その稼ぎっぷりを匂わせていた。
番組を見たネットライターはこう話す。
「鈴木さんは月によってバラつきがあるとしながら、明かした月収はピー音で消されていましたが、一般的に登録者が50万人以上で毎日動画をアップしているとなれば年収5000万円は固いはず。昔の年収が月収になったそうですが、ガールズバーなどお水系のボーイさんなら年収は400万円から500万円といったところなので、現在の月収も近からず遠からずといったところでは…」
YouTubeで大食い動画はテッパンのネタと言われるが、誰もが稼げるというわけではない。「日本一」の称号を手にした知名度と、「毎日更新」という地道な努力の賜物と言えよう。お隣・中国のように当局から目をつけられないよう、これからもオール完食に務めてほしいところだ。