「1泊につき最大2万円の補助金が出るという『GoToトラベル』ですが、東京が除外されたことで、地方から上京して遊びに来る人の数はだいぶ減るでしょうね。その一方で、すでに、東京を離れる女子が続出しているんです。彼女たちは荷物を最小限におさえて、“住居”を転々とする。その生活様式から“やどかり女子”と呼ばれています」(情報誌ライター)
7月22日に政府が見切り発車したとして世間から猛バッシングを浴びている「GoToトラベル」事業。確かに、コロナ禍で窮地に立たされた観光業を救うことや、日本の経済を回すことも大事だが、感染拡大のリスクも高い。このまま感染拡大が続けば、コロナ第二波による二度目の緊急事態宣言が発令される可能性も否めない状況だ。そんな中、問題視されているのが、ネットカフェ難民だ。
「前回の緊急事態宣言の時も、ネットカフェは営業自粛要請の対象となり、多くのネットカフェ難民が行き場を失いました。その結果、カラダを売りながら男の家を泊まり歩く“やどかり女子”が急増したんです」(夕刊紙記者)
今年に入って、理不尽な解雇や雇い止めにあい、ネットカフェで寝泊りをするようになった貧困女子は多い。若い女性の場合、以前なら夜のクラブやピンク店に勤務して寮で寝泊りできたものだが、コロナ禍では“夜の街”そのものが壊滅的ダメージを負った。新たに人員を補充したり、寝泊りする場を提供する余裕など、どこの店にもなさそうだ。
そこで、最低限の住居を確保するために、貧困女子がフル活用したのが「パパ活」だった。さらに、連日のように200人以上の新規感染者が報告される東京よりも、まだコロナ感染のリスクが低い地方へと移動する動きが顕著になってきたという。
「実際、そのテのマッチングアプリの中でも『泊めてくれるパパ募集』といった書き込みは多かった。しかし、『GoToトラベル』で“東京除外”が話題になるちょっと前から『〇〇県で泊めてくれるパパ』『〇〇に観光したいから泊めて』といった『GoToパパ活』的な書き込みが目立つようになったんです。地方に住む独身の一人暮らし男性にすれば、東京から来る女性に寝る場所を提供するだけでオイシイ思いができるわけだから、悪い話ではない。“やどかり女子”にとっても、場合によってはカラダを売ることなく、宿泊場所を確保でき、働き口を探したり、観光で羽を伸ばしたりできるわけですから、win−winの関係とも言えますね」(前出・夕刊紙記者)
この春先には「コロナ疎開」なる新語が生まれたが、地方へと分散したやどかり女子たちは、ひっそりとコロナの終息を待っているのかもしれない。
(降矢公平)