「このコロナ禍でイメージ崩壊を招いた芸能人が続出しました。ゴルフに行って感染者となったトレンディ俳優、志村けんさんの訃報が伝えられた3月30日に朝まで飲み歩いていた現場を“フライデー”された“芥川賞芸人”のイメージ悪化は避けられない。コロナが去っても総スカン状態で干される可能性は高いでしょう」(芸能関係者)
そんな状況で、「一人勝ち」と言われるのが星野源だ。5月1日放送の「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)で明かしたのは「うちで踊ろう」の制作秘話だ。この「うち」というのは「家」ではなく、「心の内側」の「うち」だったことを明かし、このようなメッセージを発信した。
「いま本当に大変で、どうしても気が立ってしまって、怒ったりとか悲しんだりとかしてしまう。日常っていうものの感覚だったりとか、『楽しい』、『面白い』っていう感覚とか、そういうのを忘れないようにしたい」
星野源が「家でじっとしていたらこんな曲ができました」と、「うちで踊ろう」をSNS上にアップしたのは4月3日。以来、石田ゆり子や高畑充希、渡辺直美ら芸能人が続々とコラボ動画を発表したのは周知のとおり。
「これに便乗したのが安倍総理。4月12日、歌うでも踊るでもなく、ただ家でくつろぐ姿を映しただけの“コラボ動画”をアップしたところ『何様のつもり?』などと批判が殺到。結果的には、安倍総理の“自爆”を招き、支持率低下に危機感を覚えた政府がはじめて国民一人一人に寄り添うような政策を打ち出すこととなりました。『1人10万円』の一律給付を発表したのは、安倍総理のコラボ動画が発表されてからおよそ1週間後のことでした。極端な話、星野源がいなければ、また、アベノマスクの失態がなければ、この10万円の話もなかったかもしれません」(政界関係者)
恐るべし、星野源。過去にくも膜下出血という大病を患い、快復を遂げた2013年には、出演したラジオで「いつか死ぬ。それが身近にわかったので、まわりの目を気にせず、より好きなことをやっていきたいと思うようになりました」と語っていた星野。その人間力は今回のようなコロナ禍の緊急事態でこそ発揮されるようにも見える。
そんな星野が、「美人さんがお嬢やります」という発言で猛バッシングを浴びたナインティナインの岡村隆史と“ニアミス”していたというのだから、ファンとしては一瞬ヒヤリとさせられた。
岡村がレギュラーを務める「おかべろ」(関西テレビ)の4月18日放送回にゲストとして登場したのは「アローン会(独身芸人の集い)の会長」を自負する今田耕司。番組では明石家さんまも含めた3人で合コンに臨んだ際のエピソードを披露。そこでなんと、隣の個室に入ってきたのが星野源だという驚きの秘話を公開。さらに今田は、隣にいる星野を気遣いながらも、「名誉顧問(明石家さんま)が来られて10分、10分後には下ネタ入ってましたから」と笑いを取る。そこで星野が見せたリアクションは、岡村が発した言葉を借りれば「一人で創作活動してはった。音楽やら……」というものだった。
「星野がさんま、今田、岡村の3人を完全に“スルー”していた印象を受けました。もっともその後、星野が、岡村たちがいる個室を訪れて『誰がいるかも聞こえてましたよ』とあいさつしたと番組で明かしていましたが、単なる社交辞令でしょう。その後、岡村は夜のピンク産業にまつわる発言で炎上し、アローン会は解散危機がささやかれています。今考えると、その合コン現場はまさに“地雷原”。星野は飲食店の個室でじっと一人で、ヘッドホンを耳にあてて創作活動をしていたようですが、変なカラミ方をしていたら、ある意味、“道連れ”にされていたかもしれませんね」(前出・芸能関係者)
アーティストとしての才能はもちろん、吉本勢をスルーしたことで危機察知能力も証明された星野。改めてそのすごさを思い知らされたのだった。
(石川ともこ)