スタジオとは違い、お茶の間の反応は意外に温かかった?
社会学者の古市憲寿氏が5月20日に放送された朝の情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)に出演。祝福ムードに水を差すツッコミを入れて、スタジオを何とも言えない空気にさせた。
番組では俳優の星野源、女優の新垣結衣の結婚のニュースを取り上げ、ドラマや映画で共演後に結婚した芸能人を表にまとめてボードで紹介。
この表では65年前までさかのぼり、古いものでは1956年の映画「狂った果実」で共演した石原裕次郎、石原まき子夫婦、1965年の映画「エレキの若大将」で共演した加山雄三、松本めぐみ夫婦と大物たちの名前がズラリと並んでいた。
その他には反町隆史と松嶋菜々子、三浦翔平と桐谷美玲など国民の記憶にも新しいビッグカップルたちも当然名前を連ねていたわけだが、この表を見た古市氏は「失敗例はちゃんと省いたんですね」とボソッとツッコミを入れていた。
これに共演者たちは「なんていう言う方をしてるんですか」「古市さん…」と声をかけ、なんとか古市氏を制御しようとするも、古市氏は「いくつかあるじゃないですか。有名な失敗例がね」とニヤニヤした様子を見せていた。
そして、やはり古市氏はどうしても自分の頭に思い浮かんだ失敗例を言いたかったようで、ここだというタイミングを見つけると「うまくいかなかった例もあるんで。だって、ほら『ごちそうさん』(NHK総合)とかね。なんかいろいろ…そのときはみんな祝福したじゃないですか」と、具体的なドラマ名も出したコメントを披露。
この発言こそ共演者は本当にツッコまなければいけないところだが、ここにいたっては笑いすらも起こらず、共演者たちは沈黙。番組MCの谷原章介も「ごちそうさん?」と分かりやすく目線を泳がせて、困惑していたこともあり、古市氏もスタジオの空気がまずいことになっていることを察知して、慌てて自ら話題を変えていた。
日本国民のほとんどが祝福する星野と新垣の結婚に水を差すような古市氏の発言にはお茶の間もさぞかし怒っていることかと思いきや、「古市さんって、元々KYなキャラでしょ。番組が分かっててキャスティングしてるんだから古市さんが気まずくなるのも可哀想」「スタジオは冷めてたけど、俺は面白かったけどな」「素直に思ったこと言っただけでしょ。そういうポジションの人もいてもいいと思う」「谷原さんも小倉さんみたいに古市氏を適度に突き放すぐらいになれることを期待してます」など、スタジオをしらけさせた古市氏を評価するコメントも多い。
「古市氏の強みは誰に対しても忖度なくぶっこめる部分にあり、本人も自身が番組に起用されている理由を分かっているわけですから、変に遠慮するということはしないでしょう。ただ、共演者全員が古市氏の毒がある発言にヘラヘラしたり、共感する必要もないですから、今回のようにあえて黙り込むのも間違いではないはず。
欲をいえば、番組MCの谷原が黙り込むのではなく、前番組である『情報プレゼンター とくダネ!』の総合MCである小倉智昭のように古市氏に対して、時に怒ったふりや突き放してみたりといった反応を取れるようになれば、視聴者的にも楽しんで見られる番組になるはず。谷原は3月末から起用されたばかりですし、紳士な人柄とあって、まだ古市氏にアジャストできていないのは無理はないでしょうが、この番組においては純粋な番組進行よりも古市氏にいかに対処できるかが腕の見せ所になるでしょう」(エンタメ誌ライター)
古市氏も今後もスタジオの空気が凍り付かせる場面は幾度となく訪れるだろうが、多くの視聴者は好意的にとらえているため、空気に屈せずキャラを貫いて欲しいところだ。
(本多ヒロシ)