3月14日、田町駅と品川駅の間に山手線の駅としては30番目となる「高輪ゲートウェイ駅」が暫定開業する。山手線に新駅ができるのは71年の西日暮里駅以来、49年ぶり。周辺の都市開発も進んでおり、新駅は高い注目を集めそうだ。
そこでふと気になるのが、高輪ゲートウェイ駅があった所に以前は何があったのかということ。都心にあれだけの土地を用意するのは簡単ではない。
「高輪ゲートウェイ駅の前は品川車両基地がありました。車両が留置され、整備点検を行っていたんです。かつては山手線の車内から見ることができたので、覚えている人もいるかもしれません」(鉄道ライター)
では今では車両はどこに留置しているのか。なぜ高輪ゲートウェイ駅にすることができたのだろうか。
「15年に上野東京ラインが開通し、東海道線と高崎線、東北本線が直通運転を開始しました。通常、車両は路線の両端近くに置いておきます。以前なら東海道線は東京駅近くと、反対側の熱海近くに置く必要があったんです。直通運転をするようになったので、東京の近く、つまり品川にはそれほど車両を置かなくて済むことになった。そこで品川車両基地を縮小し、約13ヘクタール、東京ドーム2.8個分の巨大な敷地を作り出したんです」(前出・鉄道ライター)
駅と合わせて周辺も開発され、駅前には高層ビル群が建つ予定。合わせて高輪ゲートウェイ駅は24年に本開業する。その時、初めて高輪ゲートウェイ駅の真の顔が見られることだろう。