18年から「カジサック」としてYouTubeデビューすると、今やチャンネル登録者数140万人。一旗揚げたキングコングの梶原雄太を筆頭に、オリエンタルラジオの中田敦彦やロバートの秋山竜二、ヒロシなど、YouTubeに参入して成功を収めた実力派芸人は多い。
そのため、芸人にとってYouTubeはおいしい舞台と見られがちだが、実はそうではない。それを象徴しているのが“謎かけ芸”で人気を博し、15年にコンビ「Wコロン」を解散したピン芸人のねづっちだ。
「10年頃になぞかけ芸でブレイクし、最高月収は500万円だったというねづっち。初めてYouTubeに動画を投稿したのは14年11月20日ですから、YouTubeデビューから間もなく5年が経ちます。その5年間、ほぼ毎日のように動画をアップしているのですが、その半数以上が動画公開から1カ月が経過しても再生回数は1000回に満たないものばかり。以前ある週刊誌のインタビューでは、3年間で1600本近く動画をアップするも、得られた報酬は合計5万円だったと明かしていました。1ネタあたりの報酬は約30円ということですから、むなしすぎる結果になっています」(エンタメ誌ライター)
ではなぜ、成果の出ない動画投稿をコツコツと5年も続けられるのか。
「ねづっちによれば、YouTubeがメイン収入というわけではなく、テレビやラジオのレギュラーもあれば、営業も70〜80本こなしており、企業の部長並みの収入を得ているとのこと。動画の内容はイベントでも組み合わせて披露できるものとなっているため、本人としてはあくまで公開ネタ帳との認識。広告収入はあまり期待していないと話していました。といっても、YouTubeをスタートさせて5年にもなるのですから、それなりの成果があってもよさそうなものですが…」(前出・エンタメ誌ライター)
ねづっちとしては、貪欲にならず後発の芸人も意識せずに、ゆる〜く自身のスタイルでやっていきたいということなのだろう。
(田中康)