ねづっちが2022年重大ニュースを謎かけ「円安に物価高、国民のほうがネをあげた」

 ねづっちです。よろしくお願いします。

 2022年を振り返って思い切りガタガタ言わしてもらいますが、最近の話題といったら、サッカーのワールドカップですかね。日本代表はいいチームでした。割りばしみたいでしたよ、日本(二本)が一つにまとまってて。気になったのがクロアチア。コバチッチ、モドリッチ、ペリシッチなんてのが次々と出てきて、仲間の芸人からも「おい、次のPKは、ねづっちか」なんてさんざんからかわれまして‥‥。

 サウナの「ととのいました」ブームのおかげで、ラジオの仕事ではサウナのレポートなんかもやりました。サウナと水風呂に、3回かわるがわる入れば、ととのうからってやらされて。つらかったですよ、水風呂。冷たくて肩までも浸かれない。ついコボしました。

「こんなことしなくても、私は毎日ととのってる!」

 世の中見回すと、あまり明るいニュースはなかったですね。ウクライナのこととか。戦争はイヤです。「戦争時(浅草寺)」に入るのは仲見世通りだけにしてほしい。

 国内では円安に物価高でしょうか。あまりの値上がりに国民のほうが「ネをあげた」。

 ハラが立ったといえば、あの7月のKDDIの通信障害。61時間後の復旧までに3000万回線に影響が出たんですから大変です。おそらく、一瞬で復旧できる人がいたら、それこそ「英雄(au)」になっていたでしょう。

 4月に起きた山口県阿武町のコロナ給付金誤送金事件、あれもヒドかったですね。受け取った人が返金を拒否して大騒動になりました。実はちょうどあの事件の頃、私、演芸番組の収録で、同じ山口県のつい隣町に行っていたんです。局のディレクターからは、「絶対にネタで触れないでくれ」と釘を刺されて、もちろんその通りにしました。ところが、最後の謎かけのお題で、客席から「4630万円!」て来ちゃった。仕方ないんで、「なんか虫がいるな、と解く」「そのココロは、アブ(阿武)が気になる」とやったら、バカウケ。もちろん放送ではカットでした。よかった! ここでやっとこの謎かけ、日の目を見ました。

 私は子供の時からの巨人ファンですから、あの坂本選手の「けつあな確定」話はガッカリでしたね。もともと遊び人のイメージはあったんですが、さらにイメージダウンになりました。「けつあな」だけに、あれだけ騒がれると“あーなる”んだ、なんて。

 相撲の御嶽海も、困ったもんです。私も同じ東洋大OBで、ずっと応援してるのに、大関から落ちたと思ったら、この前は関脇でも負け越しちゃった。3回も優勝して、実力はあるし、強い時はやたらスケールの大きい相撲を取るんですが。東洋大OBでも、若隆景は、あんなに小さい体で踏ん張ってるのにね。結局、横綱を張るには、毎日せっせとタバコを吸ったほうがいいのかもしれません。「スモーキング」ということで。

〝ガタガタ言わせて〟ほしいとなったら、やっぱりウチの嫁ですね。出会った時には私の一つ年上だったはずなのに、3カ月後には3つ年上になって、結婚するとなったら6つ上だってバレちゃった。「何、クッション入れてんだよ」ってツッコンだら、「女ごころだろ」と平然としてるような女ですから。その嫁がフィギュアの羽生結弦選手の大ファンで、2月の冬季五輪でも、テレビを独占して繰り返し録画で演技を見てる。そのあげく、「ユヅくんはリンクで華麗なすべり。お前は舞台でダイナミックなすべり」なんてちょっとウマいこと言って、悦に入ってる。その上「ユヅくんはヒョージョー(氷上)で輝き、お前はネタがうけなくてヒョージョー(表情)こわばる」って。「いいかげんにしろ!」って叫びましたよ、ただし、嫁の聞こえないところで。

 嫁は大谷翔平選手も大好きで、よく言われるんです。

「大谷くんは背も高くてシュッとしてカッコいいのに、お前はホントにチンチクリンだな」

 そりゃ大谷選手は193センチかもしれないけど、181センチある私をつかまえて、そりゃないんじゃないの、と。メジャーの放送があると、朝からずっとテレビの前を動かない。朝食の準備もしないで、「大谷くん見てるから、適当に食べてって」ですから。こんな時は私も、大谷のストレートばりに「号泣(剛球)」しちゃいますよ。

 野球つながりでいけば、ヤクルトの「村神様」こと村上選手、たいしたもんです。まだ22歳で王選手を超えるホームラン56本打っちゃうんですから。私も56号が出た瞬間、デカい声で「やったー!」と叫んじゃいました。これがホントの「大声(王超え)で歓喜」。これからも、できましたらジャイアンツ戦以外で打ちまくってほしいですね。

 最後になりますが、今年、三遊亭円楽師匠がお亡くなりになりました。独演会のゲストとして呼んでいただいたり、円楽一門の東北の旅公演に加えていただいたり。いつも、「おい、ねづっち、これ食え」と、ご近所の有名パン店のパンをいただいたりと、お世話になりっぱなしでした。八戸駅で、師匠と2人きりでラーメンを食べたのも忘れられません。今年の夏、「笑点」の収録にうかがった時には、車椅子に乗って顔を出された師匠が、皆さんにウナギ弁当を差し入れられて。さっそく私、「ウナギとかけて、バンザイと解く。そのココロは、山椒(三唱)がつきもの」。まわりは噺家さんばかりで、誰も笑ってくれませんでした。

 ご冥福をお祈りします。

 いろいろあった2022年。ガッカリしたこと、うれしかったこと、笑っちゃったこと、み〜んなひとまとめにして、ととのいました! ねづっちでした!

ねづっち 芸人。1975年2月18日生まれ、東京都出身。プロデューハウスあ・うん所属。落語芸術協会と漫才協会の寄席に出演中。2014年、YouTubeチャンネル「ねづっちチャンネル」を開設。毎日、動画を公開している。

エンタメ