11月から「Olympic」も!大型スーパーがスマホ決済を導入し始めた理由

 PayPayをはじめとするスマホ決済に対応する店舗が増えている。11月1日からは首都圏にスーパーマーケットやホームセンターを展開する「Olympic」の96店舗でPayPay支払いが可能に。これまでVisaやマスターカードといった国際ブランドのクレジットカードにも対応していなかったことから、消費者を驚かせている。

「関東地方ではほかにも、オーケーストアが4月からPayPayとLINE Payに対応。導入当初は不安が大きかったものの、実際のオペレーションでは現金払いよりもレジでの所要時間が減っているそうで、同社ではスマホ払いの比率を増やすことを目標にあげているそうです。そのオーケーも2010年まではクレジットカード払いにも対応していなかったので、まさに隔世の感がありますね」(週刊誌記者)

 大手チェーンの西友も9月からPayPayを導入し、レジで買い物客がスマホで二次元バーコードを読み取る姿が珍しくなくなっている。PayPayらの事業者側も営業に力を入れているが、これほどまで急速に普及している要因はなんなのだろうか?

「スーパーをはじめとする小売店は現金商売が基本でした。仕入れでも現金が必要なケースが多く、クレジットカードの導入に際しては、売掛金の回収まで時間のかかることが障害となっていた。それがPayPayなどのスマホ決済では条件次第ですが、最速で翌営業日での入金も可能。しかもクレカなら3%ほどかかる決済手数料すら無料なのですから、もはや現金と条件は一緒です。むしろレジ締めの手間が少なくなるぶん、キャッシュレス決済のほうが店舗側にとってラクとなっています」(前出・週刊誌記者)

 決済手数料も振込手数料も無料で、入金もすぐとなれば、むしろ導入しない理由がないということか。しかも最近はシステム導入の手数料すら無料となっており、店舗側の負担はほぼゼロと言える状況だ。週刊誌記者が続ける。

「このビジネスモデルは中国の『アリペイ』などが始めたもので、日本の業者が追随した形。アリペイでは現金化の際に0.1%の手数料がかかるものの、小売店では仕入れの際にもアリペイで支払えるので、実質的には手数料無料も同然でしょう。そのアリペイでは消費者金融サービスも提供しており、『今すぐ買いたい』という中国人気質のおかげでかなりの利益をあげているようです」

 しかしクレジット払いにすら抵抗感を持つ人の多い日本では、同様の金融サービスが功を奏すとは思えない。そうなるとPayPayらはどこで利益を得るのだろうか。

「一つは、あらゆる購買利益を網羅することで得られるビッグデータの活用。そしてもう一つは企業とのタイアップです。PayPayやLINE Payのアプリを入れていると、しょっちゅう『スマホ払いで20%割引!』といったメッセージが入ることに気づくはず。企業にとっては販促キャンペーンを広める最も効果的な手段となっています。また日本ではほとんど導入されていませんが、アリペイではアプリに表示する広告も大きな収入源。日本でもPayPayならYahoo!ニュースと、LINE PayならLINEニュースとの連携が可能で、広告ビジネスも簡単に導入できることでしょう」
 
 来年6月までは政府が推進する「キャッシュレス・消費者還元事業」により、多くの店舗で2〜5%の割引を受けることができる。もはや時代は、キャッシュレス支払いを前提に進みだしているようだ。
 
(北野大知)

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