校内暴力が蔓延していた世相を反映した「3年B組金八先生」も、人気学園ドラマのヒット作だ。
「当初のマドンナは美術の田沢先生こと名取裕子(67)ですよね。金八(武田鉄矢)は最初のうち、田沢先生にほの字だったはずなんですが‥‥。制作の都合なのか知りませんけど、アマゾネスこと倍賞美津子と結婚することになりましたけど」(雲水氏)
ちなみに金曜8時の「金八先生」の裏番組は「ワールドプロレスリング」。そのため金八先生は再放送で見たという筋金入りのプロレスファンのマグナム氏は、パート2の生徒役・川上麻衣子(58)の人気が気になったという。
「俺はふっくん(布川敏和)の元妻・つちやかおりが好きだったからね。でもパート2の川上麻衣子はファンが多いんだよ。たかじんさんも好きだったね。中学生の役なのに肉づきがよくて体は大人だったから。男好きするんだろうなぁ。あと『北欧スウェーデン生まれ』というプロフィールのマジックもあったよ。あの当時の男たちは『スウェーデンは性フリーの国。だからイケるんじゃないか』と、くだらない妄想してたんだよね」
「ゆうひが丘─」同様、生徒役に多くのジャニーズ出身のスターを生み出した金八先生シリーズ。雲水氏は女子生徒の中にもその台頭と勢いが感じられたと言う。
「パート1には藤島ジュリー景子が出ている。校舎の屋上から飛び降りるとか飛び降りないとか、金網登った時にスカートの奥が見えるというシーンもありました。でも一番の驚きは三原じゅん子(60)でしょう。まさか永田町の“先生”に化けるとはね」
「顔はやめな、ボディボディ」の不良娘が今や大臣! 昭和オヤジは悪い夢でも見ている!?
4流大学生の不安や苦悩を描く山田太一脚本の「ふぞろいの林檎たち」(83年)はシリーズ化された大ヒットドラマだ。リアルタイムで見ていた雲水氏は昨日のことのように語る。
「心を打ち抜かれましたね。大人気だった石原真理子(60)が後年あんなことになんねやと(笑)。メインどころもさることながら、サブキャラの皆さんも素晴らしい。酒屋を営む仲手川家の長男(小林薫)の嫁(根岸季衣)を追い出すために母親(佐々木すみ江)が連れてきた嫁よりも若い家政婦の千野弘美。パート2には西寺実(柳沢慎吾)に思いを寄せる経理役の畠山明子もいい味出してました」
ワンレン・ゲジゲジ眉毛というバブル時代の女性の象徴でもあった石原を、取材で追いかけた城下氏が解説する。
「玉置浩二と不倫してた時に会見で後ろ向いて泣いたのが印象的でしたよ。玉置が石原の自宅に入っていたのがわかって、表と裏で張り込んでた。玉置は張り込んでるのに気づいて宅配便の箱の中に入って逃げたんですよね(笑)」
ふぞろい女優のツートップを務めた手塚理美(63)も石原顔負けのスキャンダルに巻き込まれた。城下氏が続ける。
「夫の真田広之が葉月里緒菜と不倫して、3人とも会見しましたからね。昔はどんなことでも芸能人は会見してくれたんですよ。葉月なんて浮気相手なのに話してくれた。彼女は“魔性の女”としてイチローと噂になったり、人気があったんだけど、しばらくして写真集で脱いだら、あまりのペチャパイぶりにみんなガッカリしちゃった」
40年以上前のドラマの話なのに、どうしてこうも熱くなってしまうのか。マグナム氏が締めくくる。
「昭和のドラマは1年や2クール(26回)が多かった。花登筺の『どてらい男ヤツ』(原作は小誌連載)なんて4年、全180回も放送してるからね。『暴れん坊将軍』の第1シーズンも4年。だからみんな新さん(松平健)とか、芸名より役名で記憶しちゃうんだよね」
目を閉じれば青春のマドンナたちが蘇ってくる。
*週刊アサヒ芸能1月16・23日号掲載