「ダイソー」のドジャースタジアム看板は「北米1000店舗」への布石だった

 今季の米大リーグでは大谷翔平選手の所属するドジャースがワールドシリーズを制覇。11月1日に本拠地ロサンゼルスで行われた優勝パレードでは、選手や家族らが乗った青いバスに「KOSE」「Yakult」と日本企業のロゴがあり話題になった。

 日本企業のロゴといえば、今季、大谷の活躍ぶりが映像で紹介されるたび、特大アーチが飛び込んだ外野スタンドやバックネット下で目立ったのが100円ショップ「DAISO」のピンクの看板だった。

「ダイソーを展開する大創産業は今季からドジャースと複数年のスポンサーシップ契約を結んでおり、球場に看板などの広告を掲出しています」(スポーツライター)

「百均のダイソーがなぜアメリカに?」と疑問に思う人もいたようだが、実は
近年、米国をはじめ海外に市場を拡大していたのだ。

 今年2月時点の世界の店舗数はアジア570店舗、中東93店舗、オセアニア42店舗、日本4341店舗、南米154店舗、北米125店舗。北米については2031年2月期までに1000店舗を目指しているそうだ。

「アメリカは市場が大きいだけでなく、消費者からの手応えを感じるので特にこだわっているといいます。アメリカでは大半の商品を1.75ドル(約250円)で販売しており、現地の1ドルショップより品質が高いと評価されているとか。日本とほぼ同じ品揃えで、日本語や日本のキャラクターが印字された雑貨、まな板や食器などのキッチン用品、お菓子が売れているそうです」(生活情報誌ライター)

 ドジャースとのスポンサー契約はアメリカでの店舗拡大への先行投資というわけだが、大谷選手の絶大な宣伝効果だと、すぐに元は取れるのではないか。

(鈴木十朗)

ビジネス