総理になってもブロック続行、河野太郎氏に指摘される“パワハラ知事”との共通点

 自民党総裁選への出馬を表明した河野太郎デジタル相といえば、SNSの「Ⅹ」のフォロワー255万人を誇るインフルエンサーとしても知られている。その一方、批判的な意見を発信するSNSユーザーをブロックしてきた。河野氏が総理になったらブロックを控えるのか。9月1日放送のフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に生出演し、元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏と議論を交わした。

 ブロックの理由について「誹謗中傷の排除」と説明する河野氏に対して、橋下氏は「一国会議員とは違って、総理総裁は最大の権力者ですから、誹謗中傷の判断は河野さん自身がやるのではなくて、司法の判断に任せるべき」と主張。河野氏は、「裁判で、というと時間がかかりますよね。総理だから誹謗中傷していいのか、大臣だったら誹謗中傷していいのか。最高裁長官はどうなのかっていうことになりますから」と反論。さらに誹謗中傷を含むメールが毎日届くことを明かし、「それはもうブロックのしようもありませんから」と述べると、橋下氏は「であれば、SNSもいいんじゃないですか?」と指摘して、誹謗中傷か否かの判断は司法に預けるべきだと改めて主張した。

 その後、河野氏は誹謗中傷による自死問題に触れ、「自分がSNS楽しんでやってますから、SNSでそういう不幸せになる必要はまったくない」としたうえで、「誹謗中傷はダメよ、っていうところはむしろ総理のような人がはっきり言わないと」と述べてSNSの匿名性を利用した「人を傷つける行為」を糾弾した。

 仮に総理になった後もブロックの続行を表明した河野氏だが、「誹謗中傷」を何度も持ち出したことに、SNSでは《兵庫県知事と一緒やん》《パワハラ知事と同じ言い訳に聞こえる》といった反応が寄せられていた。

「河野氏が出演を終えた後、番組で取り上げたのが兵庫県の斎藤元彦知事によるパワハラ疑惑。30日に行われた調査特別委員会で証人尋問を受けた斎藤知事は、幹部職員の男性が提出した内部告発の文書について、『事実でないことが多々含まれる誹謗中傷性の高い文書』という認識のもと、その男性職員に懲戒処分を下したと説明していました。河野氏にしても、斎藤知事にしても、自身の判断で他人の意見を『誹謗中傷』と決めつけて封殺したという点では共通しています。SNS上の誹謗中傷は社会的な大問題ですが、その一方で誹謗中傷というワードを使って臭いものに蓋をする言い逃れのように聞こえても仕方ないかもしれません」(メディア誌ライター)

 来る総裁選で、河野氏は総理になれるのか。現役の総理にブロックされたら、それはそれで自慢のネタになるかもしれないが…。

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