アップルが周回遅れで参戦する“折りたたみスマホ”発表の「Xデー」

 最新スマホの競争は、大手IT企業によるAI開発で出遅れていたアップルがiPhoneにAIを搭載したことで足並みが揃い、今後は将来的なウェアラブルも見越した、形にとらわれない開発でもしのぎを削ることになる。そこでまずは、従来通りスマホそのものはコンパクトながら、広げると大画面になる「折りたたみ」で次の競争が加速すると思われる。

 その折りたたみではサムスン(韓国)やファーウェイ(中国)が先行してきたが、サムスンは7月に最新モデルを発表。直近ではファーウェイがより安い型の販売を始めるとされ、さらにはアップルでも開発進行中とされている。

「サムスンが投入した最新折りたたみスマホの『Galaxy Z Fold6』は日本でも7月31日に販売が開始されました。これまでの折りたたみタイプは、ヒンジという折曲がり部分の強度と、それが露出するデザイン面が敬遠されていたものの、Fold6ではその部分で大幅な改善が見られます。しかし、いかんせん値段が24万9800円~とバカ高い。そのため折りたたみを切望するユーザーでも、とりあえずは様子見という人が多いようです。一方、中国の有名技術ブロガーがWeiboで行った報告では、ファーウェイから8 月6日に低価格モデルが出るとのこと。スペックや値段などの詳細は不明ながら、いずれにせよ競争が加速して、より廉価で高性能なモデルが期待できる流れになっています」(経済ジャーナリスト)

 AI搭載を巡っては、一歩出遅れながら「真打ち登場」のように振舞ったアップル。折りたたみでも周回遅れながら、伝統のデザイン性と使いやすさを伴っての登場となるだろうか。

「こちらはアップル製品の最新事情などで定評のある米IT専門メディアの『ジ・インフォメーション』が、『V68』というコードネームで開発が進行していると伝えています。早ければ26年登場ということなので、アップルが毎年6月に開催し、最新モデル登場が発表される場となっている国際開発者会議(WWDC)へ向け、今から動向が気になるところです」(同)

 AI搭載でもそうだったが、アップルのiPhoneでは、単に新しい機能の搭載だけではなく、それがユーザーの使用性の向上につながる形でしか商品化をしないことで定評がある。そのためアップルが折りたたみタイプを出すとすれば、それがイコール、今後の折りたたみスマホのデフォルトになる意味を持ち、いずれにせよ「あったらいいな」が現実化することになることから、否が応でも期待が高まるのである。

(猫間滋)

ライフ