工事不要のスポットクーラーが大ヒット、気になるデメリットとは?

 これも地球温暖化の影響なのか、一昔前にくらべて驚くほど増えた「猛暑日」。1970年頃より以前は年間5日前後だったが、それ以降は増加傾向に転じて、現在は20日前後観測されるなど増加傾向が続いている。

 ここまで危険な暑さが続くとあっては、もはやなくてはならないのがエアコンだ。しかし7、8月はすでに設置工事に空きがないなどの事情もあり、ここにきて「スポットクーラー」の需要が急増している。

 スポットクーラーは工事不要ですぐに使え、猛暑日でも十分な冷房性能があることから、突然エアコンが壊れた場合や、工事待ちの人などを中心に注目が集まっている。中でもドン・キホーテの「冷暖房機能付き どこでも置くだけエアコン」は、壁に穴が開けられない部屋やガレージなどでも使用出来ることから、爆発的なヒットになっている。家電ライターが語る。

「スポットクーラーは、一般的なエアコンと同じ『熱交換』方式によって冷風を送り出す装置。持ち運び可能なのはメリットのひとつですが、製品によっては排気ダクトを窓枠パネルに繋げる必要があるため、設置制限を受けてしまう。また窓枠パネルを設置するためには窓を少しずらさなければならず、そのため鍵がかけられないこともあり、防犯面に不安が残ります。また、ものによっては音も決して静かとはいえないため、寝室では使いづらいこともある。作業場などで割り切って使った方がいいかもしれません」

 ここにきて需要の急拡大が見込まれるスポットクーラーだが、冷却能力の割に消費電力は大きく、電気代もエアコンよりは確実に高くなるといったデメリットもある。ならばいっそ窓用エアコンを購入するというのもアリだろう。スポットクーラーは、あくまでも補助的な役割で使用する方がよさそうだ。

(ケン高田)

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