早くも2ゴール1アシスト!絶好調の香川が直面する“不安要素”とは

 トルコのベシクタシュで移籍後初アシストを決めた元日本代表MF香川真司だが、今後はスタミナと試合勘を取り戻すことが当面の課題となりそうだ。

 2月25日に本拠地ボーダフォン・アリーナに強豪フェネルバフチェを招いて行われた国内リーグ第23節で、加入後初の先発出場を飾った香川。開始からキレキレの動きで敵陣を翻弄し、前半ロスタイムには移籍後初アシストを記録したものの、後半には相手選手からの徹底したマークに苦しみ、チームも3点差のリードを守りきることができずに3-3のドローで終えている。

 十八番ともいうべき華麗なるスルーパスや全盛期を彷彿とさせるドリブルなども披露した香川だったが、指揮官セニョル・ギュネスは試合後、後半の香川が前半に比べて守備面で貢献できず、試合から外れていたと指摘。オフェンス面での脅威も時間が経過するにつれて次第に弱まっていったともコメントした。

「デビュー戦での鮮烈な2ゴールが記憶に新しい香川ですが、やはりまだ90分のフル出場はフィジカルコンディション的に無理があるということでしょう。彼が所属していたドルトムントでは1年以上もほぼ戦力外の状態でしたから、むしろ2ゴール1アシストという現在の成績が奇跡的なくらいです。試合勘を完全に取り戻し、スタミナを基準値にまで戻すには相応の時間と覚悟を要しますが、まだまだ伸び代はあるはず。ベシクタシュ側からすればどんどん起用して結果を出させたいかもしれませんが、まずは長いベンチ生活を過ごした肉体にゆっくりとハッパをかけていくべきでしょうね」(スポーツライター)

 攻撃的MFを主戦場とする香川には、やはりある程度の守備面での貢献も求められる為、スタミナの回復はマストな条件だ。ゴールにアシストと、目に見える形での結果を欲しがるのも理解できるが、デビュー戦の華々しさを一過性のものとしないために、当面は90分間のフル出場を第一の目標に掲げていく必要があるのかもしれない。

(木村慎吾)

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