セレッソ・清武にトルコ移籍報道もサポーターを悩ます「2つの不安要素」

 日本代表MF香川真司を擁するトルコのベシクタシュがさらなる日本人プレーヤーの獲得に関心を示しているという。

 現地日刊紙『Sabah』が報じたところによれば、香川の引き抜きで戦力的にも経済的にもポジティブな成果を得たベシクタシュがJリーグのセレッソ大阪に所属する元日本代表MF清武弘嗣の獲得を視野に入れているとのこと。また、ベシクタシュのフィクレット・オルマン会長が先週に来日し、新たな日本人選手と契約する上でのアドバイスを国内の有識者から得たとの情報もあり、もはや噂レベルではなく本格的にベシクタシュの“日本人選手獲り”は始動しているようだ。

 清武はドイツのブンデスリーガで長くプレーした経験を持つが、2016年より加入したスペインのセビージャでは不完全燃焼に終わり、その後はJリーグの舞台へ復帰。視野の広さや長短パスの正確さはいまだにハイレベルではあるものの、今回のベシクタシュからの“秋波報道”にはサポーターから不安の声も噴出している。

「まず、サポーターが心配する一つ目の不安はベシクタシュが抱えている“給料未払い問題”です。一部の高額年俸選手への給料支払いが数カ月にわたって滞っているとされ、被害者の1人であるGKロリス・カリウスは我慢の限界を超えて国際サッカー連盟FIFAへ訴えたとも報じられました。長く続く財政難が原因のようですが、もしも高額な年俸をチラつかせて契約を迫るようなら、清武も慎重に判断する必要があるでしょうね」(スポーツライター)

 2つ目の不安は、清武の退団がセレッソ大阪にとって“致命傷”になり得るということ。

「セレッソは今季の4試合を終えた時点で1勝3敗の勝ち点3にとどまり、18チーム中14位とスロースタートを切りました。そうした低調なチームにおいて、清武は全ての試合で先発に起用されている絶対的エース。このタイミングで海外へ行かれてしまうと残されたセレッソはさらなる窮地に立たされてしまうかもしれません。もちろん移籍は本人の意思や希望が優先されますが、サポーターからは『今のセレッソは清武が移籍したら厳しそう…』との懸念の声も出ています」(スポーツライター)

 スペインで味わった屈辱をトルコで晴らすことになるか。清武の決断に注目が集まりそうだ。

(木村慎吾)

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