小池栄子と仲野太賀がダブル主演し、宮藤官九郎が脚本を務めるフジテレビの7月期ドラマ「新宿野戦病院」のホームページに記載された登場人物に関する表現について、X上で波紋が広がっている。
同作は新宿歌舞伎町の病院を舞台としたコメディ作品。放送前にもかかわらずX上で話題となったのは、看護師長の堀井しのぶ役を演じるドランクドラゴン・塚地武雅のビジュアルだ。塚地は6月14日、自身のXに「男か女か分からない謎の看護師長の#堀井しのぶ役で出演します!笑」「クドカンさん脚本の新宿歌舞伎町の病院が舞台のハチャメチャコメディー。なのに命の大切さを感じる物語…絶対見てよね」と、役に扮した自身の写真とともに、ドラマを紹介するポストを投稿。ピンクの白衣を着用し、赤い口紅を引くなど、まるで女性のようなメイクをした姿が《こういう看護師さんホントにいる》《めちゃくちゃリアルで再現度高い》などと反響を呼んでいた。
反響を呼んだ一方で、注目されたのは同キャラクターの紹介文だ。フジテレビによる同作の公式サイトの人物相関図には、堀井しのぶについてこのような紹介文が記載されていた。
「院内の看護師長。ジェンダーアイデンティティーで、その振る舞いや言動にチャーミングさを兼ね備えており、病院に運び込まれてくるDV被害者、トー横キッズなど“ワケあり”患者たちに対しても、物怖じすることのないフランクな性格」
多くのユーザーが指摘したのはこの紹介文の“ジェンダーアイデンティティーで”という表現だ。ジェンダーアイデンティティーとは、自分のジェンダーをどのように認識しているかという概念を示す言葉であるためか、X上では《シンプルに言葉の使い方間違ってる》《『私は性別です』って言ってるのと同じくらい日本語破綻してるし、ジェンダーアイデンティティーを抱えた人は特殊な人っていう考えが強調されてる感じしてイヤ》など、批判の声が相次ぎ物議を醸した。
「言葉の誤用の問題のはずが、X上では論争が過熱し、同キャラの扱いが《LGBT差別なのでは?》という問題にまで発展しています。多くの指摘を受けてか、19日にはホームページの紹介文から『ジェンダーアイデンティティーで』という15文字が削除されました」(テレビ誌ライター)
誤った表現方法で放送前からケチがついてしまったが、それだけ注目度の高さを物語っていると言えよう。
(浜野ふみ)