フジテレビ「イット!」が「キムタク防災授業」で炎上「やってくれたな」

 キムタクのワードに期待をふくらませて、チャンネルを変えずにいた大勢のファンは、肩透かしを食らったことだろう。日本広告審査機構(JARO)のCMではないが、「ウソ・大げさ・まぎらわしい」を想起させる番組構成で“炎上”を招いてしまった。

 物議を醸したのはフジテレビ系のニュース番組「Live News イット!」。7月2日放送回の終盤、報道フロアに画面が切り替わり、梅津弥英子アナウンサーが「ここまで入っている最新ニュースを一気にお伝えします」と述べると、12項目の「見出し」が表示された。社会部、経済部スポーツなど、ジャンルがひと目でわかるように色分けされており、中でも注目を集めたのが、「文化/キムタクが防災授業」というテロップだった。メディア誌ライターが振り返る。

「てっきり俳優の木村拓哉さんが防災授業でとびきりのパフォーマンスを披露したのかと思って見ていました。フェリーの座礁事故や熱中症の救急搬送、偽ウイスキー、テニスの大坂なおみ選手の活躍などなど、最新のニュースを紹介したところで、ようやく、『キムタク防災授業』の順番に…。すると梅津アナから木村拓也アナにバトンタッチして、木村アナ自身が小学校で防災授業を行ったことを報告したんです。たしかにキムタクには違いないのですが、最後の最後にこのニュースを持ってきた点を見ると、かなりの“確信犯”だと見受けられます」

 お台場の「キムタク」が防災授業を行ったのは、横浜市内の小学校。フジテレビと横浜市が「学ぶ防災プロジェクト」で連携していることから実現したという。オンエアされたVTRの中では、木村アナが「揺れがあったらダンゴ虫のポーズ」と地震発生時の身の守り方を小学生たちにレクチャーしていた。最新ニュースの大トリに「キムタク防災授業」を持ってきたことで、SNSでは《キムタク詐欺》《こっちのキムタクかい!》《やってくれたな笑》《もうだまされない》などと多くのリアクションが寄せられていた。

「木村アナが自分のニュースを読むときに、恥じらいの表情を浮かべていたのが印象的。もっとも、木村アナに責任はなく、批判すべきはテロップを考えたスタッフ。『イット!』はNHKから青井実アナを迎え入れたものの、なかなか視聴率が上向かずに苦戦を強いられていると聞きます。どんな手を使っても視聴者を引き付けようとする気概は大切ですが、『騙された』と感じた人は少なくないはず。木村アナのためにも、正々堂々と勝負してほしいですね」(前出・メディア誌ライター)

 フジテレビの報道番組で「キムタク」のテロップが出たら、“報道のエース”木村拓也アナの登場を頭に入れておくべきかもしれない。

(石川ともこ)

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